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第22話 それは形見という ページ8

「北西、北西……北西ってこっちで合ってる?」

「合ッテル、デス!」

「そっかー」


てくてくてくてく、と北西目指して青空の下を歩く歩く。ちらほらと民家が見えて、右にも左にも畑が広がっている。遠くには山も見えるし、田舎と言っても間違いではない風景。
…………いやまあ、私が住んでたのは山なので右見ても左見ても木しかなかったし、それに比べるとまだ町よりって感じはするけれどもさ。

肩に留まる鴉と話しながらだからまだいいけど、一人だとちょっと退屈だったかもしれない。ありがとう鴉。


「……ん? んんん? あの髪の色は見たことあるぞ……?」


前方を歩く一人の少年。
その赤みがかった黒髪には見覚えがある。緑と黒の……なんだっけあれ、市松模様? だっけ? その羽織には見覚えないけど、あれはきっと──。
そう考えていたら、目の前の彼はくるりと後ろを振り向いた。


「A!」

「やっぱり炭治郎だ! 久しぶり〜」


笑顔を浮かべてくれた彼にこちらも自然と笑みが浮かぶ。ぱたぱたと走り寄れば、律儀に彼はその場に止まって待っていてくれた。
残念なことに鴉はどこかに飛んで行ってしまったけどそれはそれ。


「久しぶりだな。元気だったか?」

「元気元気。超元気よ。炭治郎のとこにも指令きたの?」

「ああ。北西の町に行けって」

「私のとこもそんなんだったよ。女の子消えるってね。怖いね〜」


この前はちゃんと帰れた? ああ、Aが途中まで送ってくれたおかげでちゃんと帰れたよ。そっかーよかったー。
なんて会話をしながらてくてく歩いて行く。
相変わらずの笑顔の柔らかさにこっちまでなんかあったかい気持ちになるな。
傷も治ったみたいだし、よかったよかった。あーでも跡になってる……ちゃんと消えなかったのね……。

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さんいちが・改 - ユズヒさん» 返信遅れてすいません!なるなるほどほど楽しみですな!! (2020年6月12日 21時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - さんいちがさん» コメントありがとうございます!そしていい所に気づいてくださいました!そうなんです、夢主は強い鬼には弱くなるんです。対人だと一部除いて強いんですけどね。何で弱くなるかというのはこの先を読んでいただければ分かるようになっているので、お時間あればぜひ! (2020年5月3日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
さんいちが - あの、ちょっと気になる(?)んですが。夢主強いのに炭治郎が苦戦したりする鬼には夢主弱くなってるような…夢主は冨岡さんに追いかけられたとき、冨岡さん追い付けないって言ってたり、結構強いと思うのに沼の鬼に苦戦してたし………あれ?私の理解力がだめ? (2020年5月3日 22時) (レス) id: d344c61285 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 夜美さん» 宇髄さんは!!アウト!!ですね!! 色男全般はアウトです (2019年8月4日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
夜美 - 美丈夫恐怖症……損だなぁ。伊之助の顔はどうなんだろう?宇髄さんはアウトだよなぁ…… (2019年8月4日 22時) (携帯から) (レス) id: 17b8cf45ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年7月26日 1時

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