【鬼滅の刃】神様の巫女 弐

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炭治郎が影の中に潜ってから、鬼共の動きは早かった。
後ろからは鬼の声、目の前からは無言のまま鬼が私を襲ってくる。それを刀で受け止めて弾いて斬って避けて避けて蹴りを入れてまた斬って。頸を斬るタイミングが全然ない。

この鬼、頸の守りが厳重過ぎる。隙ができたと思ったら身体捻って正面こっちに向けて爪を突きつけてくる。なんだこいつ、実は賢いタイプか？ インテリって奴か！？ クールインテリって奴か！？ なんだそれウザいな！？
と思いながら放った蹴りが鬼の顔面にめり込んだ。顔が仰け反って歯がぼろぼろ折れてる。その隙をついて頸を狙うも手首を掴まれて防がれた。こいつすごいな！？


「こンの……！」


鬼がこっちを向いた瞬間もう一発、と顎に右足のつま先をめり込ませた。その勢いで噛んでしまったのだろう舌が吹っ飛んでたし、おかげさまで手首から手が離れた。
顎への攻撃って衝撃が直に脳に行くからかなりクるでしょ！？


それでも伸びてくる両腕は私に向かって一直線。マジかよ今のでも動けるの？ なんなのどうなってんの！？ 斬り落とした腕が地面に落ちて、血の匂いがあたりに漂う。

地面に下ろした右足の右側に左足を置く。上から見たら交差してる感じ。そして軸を左足にして、身体の捻れからくる回転の勢いをつけて、鬼の頸目掛けて刃を振るった。


「っ、今のでもダメかぁ……！」


反射なのかなんなのかは本当に分からないが、今のは身体を仰け反らせることで避けられた。斜め下からの斬撃なのによく避けれるな、ちょっと私自分の実力に自信無くしそう。

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