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「そんで？ どうじゃった」
「ん、それがさ」
囲炉裏を挟んで座り報告会。
手がたくさん生えた鬼の話、その時の私の状況、炭治郎の話、善逸の話、と思いつく限り色々話した。
それを全部話し終わると、胡座をかいて膝に頬杖をついた神様が呆れ顔で一言。
「お主、他人に感情移入しすぎじゃろ」
「ぅえ？」
変な声が出てしまった自覚はある。感情移入？ え、今の話でそこが気になるの？ 鬼じゃなくて？
「あのなあ、なぁんでそこまで見ず知らずの人間に感情移入するのよお主。そいつの過去とか思っとることとか、お主に関係ないじゃろうに」
「いやそうなんだけど、そうなんだけどさ……なんか、なんだろ。んー、そう感じたんだから仕方ない、と言うか」
「いちいち感情移入しとったら身が保たんて」
降り注ぐ正論に押し潰されそうだ。しんどい。
前世で中高演劇部をやっていたと前に言ったけど、その時もあんなに感情移入はしなかった気がする。それがどうしてああなったのか。
私だってよく分からない。
「多分、だけど」
だから、これは推測の話。
「あの時、初めて見る鬼にめちゃくちゃ動揺して、考えないでいいところにまで頭を働かせちゃったんだと思う。そのせいで神様が前に言ってた優先順位、あれが盛大に狂ったんじゃないかな、と」
「ほう？」
現に、私は善逸にそこまで感情移入はしなかった。なんで怖いとか、どれだけ怖いとか、そこらへん分かってはいたけど感情移入したかと聞かれると否なわけで。
「優先順位の一番上に、炭治郎の気持ちが来たんじゃない、かな」
「お主馬鹿じゃろ。知っとったけど」
こればっかりはぐうの音も出なかった。いや本当に。
私も馬鹿だろうな、と思う。知ってるよそんなん！！
「優先順位、というより、お主の在り方の問題じゃろうがな」
「は？」
やれやれどっこいと立ち上がった神様がヤカンを持ってきて、囲炉裏にマッチで火をつけた。ヤカンをその上に置いたってことは、お湯でも沸かすんだろうか。
「在り方？」
「お主さ、空気読むの得意じゃろ。得意っていうか、癖？ かの？」
「え、ああうん、そうだね」
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ひめ(プロフ) - 手鬼遭遇時の夢主の心中がまさに『平和な日本で生きた転生者』の葛藤でとても惹き込まれました。まあ実際鬼滅世界に放り込まれたらこうなりますわな…って思いが強いです。面白い！！ (2022年11月18日 17時) (
レス) @page50 id: 46aa1d2279 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ルーナさん» コメントありがとうございます！私なりに調べてみたのですが、“一息で言う”という意味で“ノンブレス”と使う方が多く、夢主もそっち側かなぁと思いこちらの単語を使いました。今の所変更する予定はないのですが、読みづらくなっていたのなら申し訳ありません。 (2020年3月28日 2時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - �爛離鵐屮譽広瓩茲蝓↓爛屮譽好譽広瓩諒�が馴染みがあるます。 (2020年3月27日 23時) (レス) id: f3f2e83d09 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - �爛離鵐屮譽広瓩茲蝓↓爛屮譴轡譽広瓩諒�が馴染みがあるます。 (2020年3月27日 23時) (レス) id: f3f2e83d09 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ルイリカさん» あ！！？？本当ですね！！？ ご指摘ありがとうございます！ 修正致しました！！ (2020年3月18日 0時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユズヒ
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作成日時：2019年7月17日 0時
