第15話 雷に愛された子 ページ23
綺麗だ、と思った。
最近、知らないことが多すぎたツケか、なにやら心を動かされることが多い。良くも悪くも、だけど。
今回は良い方だった。
目の前を雷が走ったのかと思った。稲光が光ったとも感じたし、閃光が駆け抜けたようにも見えた。それ程、目の前で起こった光景は衝撃的なものだった。
最終選別試験、三日目。
初日以降、私はなるべく木の上を移動するようにしていた。地面を歩くより木の上の方があいつらに気づかれずに済むし、不意打ちも上手くいく。見つからないようにしてはいるものの、鬼を見つけたら速攻で狩るようにしてる。
本来なら生き抜くだけでいいからわざわざ狩ることもないんだけど、ほら、あの……。
なるべく、あの子のとこに鬼が行かないように、というか。
あの子怪我してたから。強いのは痛いほど分かったけど、だからといっていつもあの強さが発揮できるほどのコンディションを保てるかというと人間なかなかそうはいかないもので。
怪我をしてるなら尚更。私にできることといったら、あの子が会う鬼の数を減らすことぐらい。……御察しの通り、くだらない罪滅ぼしですとも。
そんなことを続けていた今日、私はなにやら叫び声を聞きつけて今この場にいるわけで。
木の上から見えるのは、見覚えのある金髪と頸を落とされた鬼。言わずもがな、あの金髪君が頸を斬ったのである。私の視界の中で。
木の上に着いた時に見えたのは、彼が構えを取っている姿。次の瞬間には彼は直線上、鬼の背後に立っていて。
それはもう凄まじい速さだった。なんとか目で追えたけど刀を抜くとこなんて速すぎて見えなかったし、いやほんとなにあれ。気づいたら鬼の頸落ちてたし。
……私、あの子と戦ったら速攻で殺られるんじゃね？ 初見であんなことされたら目では追えても反応できる自信ないんだけど。それを踏まえた上で、あの子私より強くない？ なに？
えぇ……？ と眉を寄せる私はその場から動かない。来てみたはいいものの、私一歩遅かったね？ 最近こんなんばっかだな！！
「ふがっ」
びくん、と彼の身体が跳ねた。きょろきょろと辺りを見回してるけど、うん？ なにやってんの？
そんな彼は、鬼を見つけてまた身体を跳ねさせる。
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ひめ(プロフ) - 手鬼遭遇時の夢主の心中がまさに『平和な日本で生きた転生者』の葛藤でとても惹き込まれました。まあ実際鬼滅世界に放り込まれたらこうなりますわな…って思いが強いです。面白い！！ (2022年11月18日 17時) (
レス) @page50 id: 46aa1d2279 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ルーナさん» コメントありがとうございます！私なりに調べてみたのですが、“一息で言う”という意味で“ノンブレス”と使う方が多く、夢主もそっち側かなぁと思いこちらの単語を使いました。今の所変更する予定はないのですが、読みづらくなっていたのなら申し訳ありません。 (2020年3月28日 2時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - �爛離鵐屮譽広瓩茲蝓↓爛屮譽好譽広瓩諒�が馴染みがあるます。 (2020年3月27日 23時) (レス) id: f3f2e83d09 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - �爛離鵐屮譽広瓩茲蝓↓爛屮譴轡譽広瓩諒�が馴染みがあるます。 (2020年3月27日 23時) (レス) id: f3f2e83d09 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ルイリカさん» あ！！？？本当ですね！！？ ご指摘ありがとうございます！ 修正致しました！！ (2020年3月18日 0時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユズヒ
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作成日時：2019年7月17日 0時
