金髪美女の海賊 5

航海204日目 ページ40

side urata


見られた…
彼奴らが知ってしまった…

どう思っただろうか？
失望？絶望？それとも軽蔑？

嫌だ…

違うと言いたい
けど、逆らうのが怖くて言えない

せん子は1人の人だと言ってくれたが、せん子は貴族だった
裏で何を考えているか分からない

怖い…

仲間が信用出来ない

『…従者を盾に使うなんて、非道ですね』
伯爵「人殺しを宣言し、蛮族の真似事をしている貴方が言いますか！堕ちたら何処までも堕ちると言う事ですね」
『元からです。堕ちるも何もありません』

元から？
どういう事だ？

…否、関係ないか

伯爵「確かにそうですね」

クライレス様は薄笑いを浮かべせん子を挑発するように話しているが、せん子は眉1つ動かさず淡々と相手をしている

伯爵「焦りも、怒りもしないか…つまらないな。渉、殺れ」

人の神経を逆撫でし反応を見るのが趣味な最低なこの人にとって反応を示さないせん子は気に食わないようだ

仲間を殺れか
いっそその方がいいのかもしれない、嫌われ距離を置かれるよりマシだ

浦「…」
坂「クソっ…うらさん！」
さ「ちょっと！止めてや！」

ごめんな？
けど、仕方ないんだ

ご主人様には逆らえない

『うらたん…』

せん子が悲しそうな辛そうなそんな顔で何かを呟いている

『何が何でも助けたるよ…やからもう少し頑張っててな？』

声が小さいから聞こえなかったけど

…どうでもいいか
殺すのだから

『さかたん！さか子！うらたんを止めて！絶対連れて帰るよ！』
伯爵「はっ！笑わせるなよ小娘。下僕はまだ幾らでも居るんだ。何時まで持つかな？」

何処からともなく湧いて出てきた伯爵の影の奴らは3人をあっという間に囲んだ

『何時まで持つか？そんなの決まってます…貴方を始末するまでです！』

そんな状況でも怖気付くことなく凛と背を伸ばし声を張るせん子

勝つ気らしい

精兵揃いの影達だ
無理だろうけど

坂「どんだけおんねん！」
さ「せん子！」
『2人はうらたんを止めて下さい。残りは私が相手をします。伯爵の事も任せて』
坂「あれ？せん子口調…？？」
さ「さっきからやね。分かった、せん子気をつけてな？」

あぁ…口調が違うのか
気付けなかった

まぁ、いいか…

どっちにしろ俺のする事は決まってる
此奴らを殺すだけだ









To Be Continued

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