金髪美女の海賊 5

航海191日目 ページ27

side you


島「せん子、手は痛くないか？」
『大丈夫やって』
し「ちゃんと、隠しナイフ持ってる？」
『勿論やで』

まるでお出掛け前の子どものように私は色々とチェックされている

う「せん子、何かあったらすぐに逃げる事」
さ「ほんまに気ィつけてな？」
『分かっとる。ついでに、捕まってる人らも助けられたら助けるわ』
船「無理せんでもええよ。自分の安全を第一に考えてください」
『はーい』

準備が整うと傭兵の格好をした志麻くんとセンラに連れられて屋敷に入った

今は手を後ろ手に縛られた状態で、縄はいつでも自分で解ける結び方をしている
太腿のスカートで隠れる所には隠しナイフを仕込んでいるのでいつでも戦える

そんな状態なのに皆からは凄く心配された
大切にされてるなと思う

屋敷の庭を歩きながらそんな事を考えていると、1人の傭兵が話しかけて来た

傭兵「へぇ…そいつが様子を伺ってた奴か」
船「はい」
傭兵「中々…上玉だなぁ」

俯いていると顎を掴まれグイッと上げさせられ、傭兵の下品な笑みが視界に入る

思わず睨むと、更に笑みを深めた

『…』
傭兵「その反抗的な目いいなw何なら俺が買い取って可愛がってやろうか？」

気持ち悪い…
身の毛がよだつ感覚を必死に耐える

パシッ

傭兵「いってぇ！！」

突然私の顎を掴んでいた手が叩き落とされ、驚きながら叩いた人物を見る

島「…俺はリーダーの命令でやってんだ。大事な商品に触んじゃねぇ」
傭兵「チッ…分かってる」
船「はぁ…そんな事してないで早く行かないと駄目でしょ」
島「おう」

志麻くんが放つ殺気を受けた傭兵はそそくさとその場を去って行った

いや、止めてくれたんは嬉しいけど…

『馬鹿なん？』
島「何がや？」
『怪しまれても可笑しくない行動やで？』
船「正直俺もビビったわ。まーしぃ分ってるやろうけど暴れんといてね」
島「あぁ」

本当に分かっているのか問い質したい程軽い返事をすると志麻くんは歩き出した

また少し歩くと建物の目の前に来た

玄関を開けギラギラとした品の欠片も無いエントランスホールを通り、左側3番目の部屋に入る、中で傭兵が騒いでいるようで廊下にも騒がしい声が聞こえてくる

船「危険やと思ったら叫んでな？」
島「何かあったらすぐに逃げるんやで？」
『うん。大丈夫、行ってきます』









To Be Continued

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