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兄と喧嘩した 山田一郎の場合 ページ10

『そんな事言ってないだろ』
「じゃあ何が言いたいんだよ!意味わかんねぇ」
『あぁそうかよ…ごめん。頭冷やしてくる』
理由:依頼の内容

兄貴が帰って来て数日。今日もいつも通り…の筈だった
今日の依頼はあまりいい噂を聞かない所の調査
直接現場に行ったらその依頼自体がトラップだった
数人がかりで殴りかかってきた。返り討ちにしてやったけど
顔に傷は出来た。これは弟達が騒ぐかな。と思いながら家に帰った
案の定弟達は心配してワタワタしてた。その手当をしてる時だった
『…一郎その怪我なに?』
「依頼先でちょっと油断しちまってな」
今思えば俺はその時少しイラついていた
弟達にかっこ悪いところを見せてしまったから
『怪我するならもうちょっと依頼考えてみたら?』
「…俺が依頼を選ばなきゃいけないくらい弱いって言いたいのかよ!」
普段ならもっと冷静に考えていたんだろう
でも俺はその時どうしても冷静になれなかった。
だから…兄貴にあんな顔をさせた

二「兄ちゃん…」
三「いち兄…」
兄貴が出て行って数時間過ぎた。辺りももう暗い
二人はさっきから俺の様子を伺っては目を合わせている
…俺もガキじゃないんだから。そう思って腰を上げた時
玄関のドアが開いた
兄貴かと思って玄関へ3人で駆けて行くと
銃「はい。御宅の長男連れて来ましたよ」
そこには兄貴を負ぶったヨコハマの警官がいた
そして兄貴を転がして、では。と出て行った
『いちろ〜!ごめんね〜おれっ』
口から酒の匂いがする兄は余程のことがないと飲まない人だ
…どんだけ俺と喧嘩したのが嫌だったんだ
「兄貴…俺もごめんなさい。冷静になれなかった」
『…よしこれで仲直りだな。』
ちなみに酒には強いタイプだと言いながら次の日記憶がない
言動はしっかりしてるがそれはかろうじて会話が成立する程度
『仲直りのハグをしようか』
「…おぅ」
未だに俺を甘やかすこの兄はやっぱり俺の兄で
やっぱりその兄と喧嘩するのはいい気分ではない
そのことを改めて実感した日だった

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アスカ - 面白かった (2020年10月19日 16時) (レス) id: b5c5374a3b (このIDを非表示/違反報告)
アスカ - 面白かった (2020年10月19日 16時) (レス) id: b5c5374a3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木六花 | 作成日時:2018年12月29日 17時

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