あいつの兄です【ヒプマイ】

山田二郎の場合 ページ23

症状:痣(顔)

「ほんとごめん！兄ちゃんに傷負わせちゃって」
『大丈夫だってばw』
山田二郎大失態を犯しました
みんな大好きA兄ちゃんの顔に痣を作らせてしまった

それは今日のお昼頃のことだった
休日だった兄ちゃんと一緒に買い物をしていた時
よく分からない奴が喧嘩を売ってきた
いつもなら躊躇いもなく殴るのだがなんせ兄ちゃんがいる
もしも巻き込んでしまったらなんて考えていたら
『…ッ』
相手は兄ちゃんの顔に一発。
そのあとはまぁ容赦なくボコりましたとも

『これくらい湿布貼っときゃ大丈夫だから。な？』
「でも『な？』」
兄ちゃんの黒い笑顔に怯みかけてしまうがここは耐える…やっぱ無理
昔からこれだけは怖くて逆らえない
一回それに食い下がったにいちゃんが
デカイたんこぶ作って帰ってきたこともあったからなぁ
『二郎こそ怪我はないか？』
「うん俺は喧嘩慣れしてるから…あ」

長男の兄ちゃんは昔俺ら3人にいくつか約束をさせた
挨拶は大事にすること
兄弟を敬うこと
辛いことは溜め込まない
…喧嘩はほどほどにすること

『まぁしゃあないか俺といちの弟だしな』
「…どういうこと？」
怒られると思っていたのに兄ちゃんの声はえらく柔らかいというか…
ちょっと笑いを含んでいた。
『俺もなんだかんだで喧嘩三昧の日々だったしな』
どうやらそれを見たにいちゃんが同じようなことをしたらしい
昔から言い聞かせたのはこういう事になると分かっていたかららしい
『まぁこの件はこれにて終了！おつかれさん！』
兄ちゃんがそういうと玄関からにいちゃんと三郎の声が聞こえた

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