碧棺左馬刻の場合 ページ13
「んであんな偽善者のこと!」
『黙れ。偽善の何が悪いんだ。それで救われる人もいるだろう』
理由:
『さまとき〜愛すべき妹から電話』
そう言って俺の携帯を渡すAは自分のスマホをいじっている
こういうとこは昔から器用だったよな…と思いながら電話に出た
電話が終わってAの方を見るとこっちをじっと見ていた
「…なんか用か?」
『山田一郎ってさ…昔家に遊びに来てた子だよね』
なんでいきなりこんな事を話題に出してきたのか
Aの心理は全くわからなかったが、嫌な予感がした
「あの偽善者がどうかしたんか」
『それだよ、さっき記事でお前が偽善者って言ってる文があってさ なんで?』
どうやらこいつはその偽善者呼びが気になるらしい
まさかこいつは弟よりあの偽善者の方が正しいって言いたいのか?
『いち君は結構優しくていい子だってよく聞くけど?』
「…んであんな偽善者の味方するんだよ」
『…偽善でも人が救えないわけじゃない。俺だって所詮は偽善の塊だしね』
意味が分からない。あいつと自分を同列に扱うのか
あいつと…俺の憧れを同列に扱うのか…?
『ちょ、左馬刻⁉なんで泣いてるんだよ』
「は?泣いてねえし‼」
『…ごめん。ちょっと強く言っちゃった?』
「…そんなことはない…けど。嫌いな奴とAを同列にしたのが…やだった」
口から出るのはガキが言うようなセリフ
Aはその言葉に少し笑って俺の頭を何も言わず撫でた
『お前でも泣くんだなw』
「黙れ。それ以上言ったら。マジで殺す」
『え〜可愛かったよ?てかお前俺のこと殺せないだろ?』
「…うっせ」
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アスカ - 面白かった (2020年10月19日 16時) (レス) id: b5c5374a3b (このIDを非表示/違反報告)
アスカ - 面白かった (2020年10月19日 16時) (レス) id: b5c5374a3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楠木六花 | 作成日時:2018年12月29日 17時