あいつの兄です【ヒプマイ】 (ページ1)

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久しぶりの再会山田一郎の場合ページ1

この話だけバスブロ同軸です
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特に依頼のない平日
二郎も三郎も学校で家に一人
こういう日は撮り溜めているアニメを見るチャンスだ
飲みモンを用意してさぁみようかと言う時にチャイムが鳴った
それに出ようとしたらドアが開く音がした
おかしい。鍵は閉めておいた筈だ
もしかして金目狙いの強盗か？
そう思い俺はヒプノシスマイクを持ち玄関へ向かう
気付かれないよう抜き足忍び足
そして玄関に続くドアの前にやって来た
俺はそのドアを勢いよく開けて
「申し訳ないが金目な物…は…」
最後まで言い切ることは叶わなかった
何故ならそこにいたのが
『ただいま一郎』
「え…」
俺の兄で山田家の長男
山田Aだったからだ

『これがアメリカのお土産でこれがギリシャのお土産ね』
そう言って机の上にお土産を広げるのは確かにA兄で
その見た目は最後に会った時と変わらなかった
仕事だとこの家を出て行ってしまったあの日と全く同じだった
『一郎どうした？なんかあったか？』
俺の様子の変化に目敏く気付くのも変わってない
「…なぁ兄貴」
『ん？なに？』
話を聞くとき自分が何をしていても俯いてる俺の前に
しゃがんでまで目を合わせて話を聞いてくれるところも…おんなじだ
「なんで…連絡してくれなかったんだよ！仕事かなんか知らねぇけどさ！
二郎も三郎も…俺も心配してたんだぞ！なのになんで…なんで！」
あぁ視界がぼやけてきた。涙が出て止まらない
止めようとしてるのに留まらないどころか増えていく

『ごめんね。寂しかったよね…連絡出来なくてごめん』
「そういうことじゃ『大丈夫。俺はもうお前らを置いて何処かにはいかない』
そう言って俺の手を撫でる手も昔と変わってない
だから余計に涙が出てくるんだ
『置いていった分これからは一緒にいるから』