【Wrwrd】却って【男主】

1 ページ1

俺は確かに、
彼奴に殺された筈なのに。






.







「A！起きなさい！！」
「ハイッ！！」



怒号が俺に飛ぶのを聞いては焦って飛び起きる。
ハッとして顔を上げればそこにいたのは自分の母親で。

何でいるんですかね？？
俺は死んでも家族は死んでないはずなんですけども？


「何ぼさっとしてるの！ほら学校遅れるわよ？」
「がっこう…」
「A！」
「Heyただいま！！」


学校なんてもう卒業しただろ母さん！！

そう叫びたかったが母の気迫に押され、
俺は立ち上がる。…思った以上に目線が低い。
俺母さんより身長は上になった筈なのに。


母さんに腕を引かれ、顔を洗いに行くと、
そこには俺のよく知る鏡があって。
…そこに、映っていたのは。



「(……これはもしや…)」





俺の、子供の頃の容姿。






「(タイムスリップ、ってやつか…？)」







特に興味も無くてよく知らないが、
時間が巻き戻るという、不思議な現象だった気がする。

2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す