□ 高鳴る ページ26
『A？』
大分日が沈み出した頃
中庭に面した廊下の一角で本を読む
目を休めようと前を見たら1人で歩く彼女を見つけた
夢｢ぁ、ドラコ。…読書してたの？｣
『それ以外にすることがなかったからな』
夢｢そっか。でもここ寒くない？私だったら大広間か寮で読むけど｣
『ここにいた方が誰にも声をかけられないんだ』
夢｢確かに、集中してる時に声かけられるの嫌だよね｣
目線を合わせるために彼女も僕の横に腰を下ろした
その時に ふわり とあの香水の香りが鼻孔をくすぐる
なんとも言えない高揚感を隠すように僕は俯いた
夢｢？どうかした？｣
『え、いや、なんでもない。気にするな』
いきなり下を向いた僕を心配したのか顔を覗き込む彼女の姿に心臓がﾄﾞｸﾝと跳ねた
『そｯ、それよりも1人で行動するなって話したばっかりだろう！』
夢｢それならドラコだって1人だったじゃん。さっきまでフレッドとジョージとイタズラしてたの｣
『相変わらずだな』
夢｢で、フィルチに見つかっちゃったから3手に別れて逃げてきたらドラコが居たって感じ｣
聞いてもいないのにイタズラの内容や感想を話し出すA
こんな話興味なんてないのに何故か彼女の話はいつまでも聞いていたくなる
夢｢────、ｯｸｼｭ…｣
『寒いのか』
夢｢えーと、ちょっとだけ｣
身震いをする彼女の顔はよく見ると少しばかり青白い
夢｢私結構寒がりでさ〜。さっきまで走ってたから暖かかったけど冷えてきちゃったみたい｣
『…』
ローブの上から腕を摩る彼女の首に僕は緑と白のマフラーを巻いた
夢｢ぇ｣
『少しはマシになるだろう』
夢｢…うん。ありがとう｣
鼻までマフラーに埋もれて笑う彼女にまた心臓が高鳴る
『ﾌﾝｯ、これくらいで寒がっていたらこの先外に出られないんじゃないのか』
夢｢大丈夫。お母様も寒がりだったらしくて色々対策は聞いてるから｣
聞きたい？
なんておちゃらけたように言う
僕が｢聞きたい｣と言えばきっとまたあの笑顔で話し始めるんだろう
それも悪くない。そう思って口を開く
だが、穏やかな時間は唐突に終わりを告げた
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平凡な人(プロフ) - 続編移動おめでとうございます( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆これからも応援します！更新頑張ってください!! (2022年4月20日 14時) (
レス) @page41 id: 6ae6cf354a (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - 素敵なお話し,更新楽しみにしています。 (2022年3月29日 21時) (レス) @page24 id: eaa010ae17 (このIDを非表示/違反報告)
枝水晶(プロフ) - いつも、癒されております、、！主様の物語、大好きです！！応援しています！ (2022年3月26日 23時) (レス) id: 22c04cac53 (このIDを非表示/違反報告)
花蕾 - 子世代キタァ！めっちゃ面白いです。一気に読んでしまいました!お体に気をつけて更新頑張ってください! (2022年3月26日 15時) (レス) @page20 id: ae229e33a3 (このIDを非表示/違反報告)
天の川 - や、や、や、やっと子世代ダァ！私、このシリーズ大好きです！頑張ってくださいね！ (2022年1月9日 15時) (レス) id: cf1d4c666e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かるーあ x他1人 | 作成日時：2022年1月6日 0時
