【銀魂】空から女の子が降ってきました。８

第二百九十九訓 ページ7

翌日。



「また来る」という宣言通り。クソ親父は屯所を訪ねてきた。とりあえず方針通り私の部屋に通したが……






司欧「はは、前とは態度の差が凄いな…父さんは歓迎されたのか？」



『父さんヅラするな、気持ち悪い』






呑気に茶をすすっている姿が癪で癪で仕方ない。



コイツの顔見てると鳥肌止まんないんだよ。特にその笑った顔。目鼻口眉……全てが不快で吐き気がする、目が痛い。苦痛だ。散弾銃ブチ込んでやりたいマジで。何なら今ここで、





(…ダメだ、落ち着かないと。とりあえず話を聞こう)





深呼吸をしてから、私は父を見た。






『本題に入ろう。単刀直入だけれど…アンタ、此処に何しにきた？朝霧の団長様であるアンタが』






いつもの様にニコニコなぞしていられなかった。ただ真顔で質問をぶつける。



クソ親父…いや、悪党は私の質問を聞いて、目をスッと細めた。そのまま湯呑みを置いて笑う。






司欧「分かっているなら話は早いな。




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿A、父さんと来い」








.








一瞬、何を言われているのか理解できなかった。







.








『…………は？？？』






やっと絞り出した声は、自分で思っているよりも低くて。


けれどそんな事を全く気にも留めず悪党は笑う。






司欧「？嬉しすぎて聞こえなかったか？しょうがないからもう一度言ってやる。こんな所今すぐ出て父さんと来い」



『っ、な、んで……』



司欧「実はお前に縁談が来ててな。相手は取引先の子息だし、この縁談が上手くいけば父さんの仕事は凄くはかどるんだ」






嬉しいだろ？出来損ないのお前が俺の役に立つんだ。


それにお前みたいな馬鹿、どうせ貰ってくれる心の広い人も居ないだろ。良かったな。


あ、それと相手は裕福だから玉の輿だぞ！俺は優しいだろ？感謝しろよー。







＿＿＿＿突きつけられていく罵詈雑言の数々に、心が冷えていくのを感じた。






殺したい。殺したい。なんだコイツ、どれだけ面の皮が厚いんだ？コイツの血が入ってる自分の体にも嫌悪感が出てくる。

あぁ死にたい、殺したい。自 殺したい。縄、縄はどこだ。死ななきゃ、こんな血を持つ自分は死ななきゃいけない。



こいつを殺して私もこのまま＿＿＿＿＿＿







.








.









『＿＿＿＿っ今すぐ出ていけ』






何とか踏みとどまった。コイツの力量が分からない以上迂闊に手を出すのは危険だ。






司欧「良いのか？」



『は？』











ー

第三百訓→←第二百九十八訓

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す