【銀魂】空から女の子が降ってきました。８

第三百四訓 ページ12

私の名前を呼んだ声はトーンが高く、明るい…陽気な声。






「あり、オネーサンってお巡りさんなんだよね？何で宇宙海賊である朝霧の船なんかに？それとも俺が都合良く作り出した幻覚……？」



「いいや、俺にも見えてる。まァ良いじゃねェか、縁があっただけだ……有難ェ事にな」






対して一緒に居るのは、何処か色気を含ませた…低く、よく響く声。




うん、皆分かったんじゃないかな？




そこに居たのはよく知る人物で。その二人を見た瞬間…私は顔をひきつらせた。







『＿＿＿かッ神威、高杉……』







何故此処に、とかそういう疑問もあったけど。





(過激な悪党二人が何で一緒に居んのォ！？)





私の頭を占めたのは、やっぱりコレである。同盟組んだとかなら相手取るのかなりやばいぞマジで。






『そ、その……何で二人一緒に居るんだい…？』



神威「成り行き」



『え？？え、あ、そうかい……』






成り行きねぇ……あーーー絶対協力関係じゃん。






高杉「で、お前さんは何で此処に居んだ？」



神威「そうそう、それ俺も聞きたかった」






これは教えた方が良いのか何なのか…


………ま、良いや。






『えーと…朝霧の団長居るだろう？司欧って名前の。アイツ、私の父なんだよ。……一応、ね』






父だなんて言いたくもないけど。



私がそう言うと、二人は目を見開いて驚いた。






高杉「ほォ…宇宙海賊の娘が警察たァ滑稽だねぇ」



『アイツが父だなんて私は絶対に認めたくないけどね？？』



神威「……あり？じゃあ一週間後に結婚するってあいつが自慢げに言ってた娘って…オネーサンの事？」



『え？嗚呼うん、そうなるね。やっぱり一週間後か、意外と早いんだねェ』









.









＿＿＿＿＿＿バキャッッ









『ひぇっ』






神威がニコニコしながら掴んでいた牢の格子を、片手で握り潰す。え、え、ちょっと？






神威「へェ……？？そっかそっか」



『神威？笑顔が黒いんだけれど私の気のせい？』



神威「俺さ、欲しい物を奪われるのって胸糞悪くて嫌いなんだよネ。だからさ」



『う、うん』



神威「縁談の相手、殺して良い？」






良い笑顔で言う事じゃねぇ！！！！






『良くないわ！！そりゃあ私だって結婚だなんてしたくない、けど…』






だんだん語尾が小さくなっていく。真撰組の事を言うべきか言わないべきか…なんかもう嫌になってきた。


するとその様子を見てか高杉がふぅ、と煙管を吐いて。







高杉「真撰組でも人質に取られたか？」



『！』









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