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Aside
シンジが槍を抜いてしまった。
リリスの封印。加持さんが命を懸けて突き刺した槍は、あっけなく抜かれてしまった。
ドグマ最深部の景色は一転し、真っ赤な世界が広がっている。
14年前の作戦で死んでいった、国連軍の兵士たちの骸の山も、今は一面に広がる血の海で視認できなくなっていた。
その海面を旋回しながら浮かぶ機体、Mark.6。
かつて、ゼーレネルフが建造していた無人型のエヴァンゲリオン。
そして、サードインパクトを起こした機体。
それは、まるで儀式の生贄となるように真っ赤な海の上を旋回している。
一体、何が起こるのか。
不安と同時に心拍数が上がっていく。操作系を握る手に、汗がにじむ。
その時、突然ピーッピーッと警報音が鳴り響いた。
はっと顔を上げ宙に浮かぶモニターに示されたのは、
【Blood Type:Blue
WARNING
UNCONFIRMED:Angel Verification】
「は、パターン青…！？」
『認識不明の使徒…12番以降の使徒…？』
私達が未だ観測したことがない、12番目以降の使徒が現れたとマギコピーは断定した。
〈…ようやく姿を現したのね〉
どっと体中から汗が噴き出す。
〈0番目の、使徒が〉
「―――――――！！」
その時、Mark.6の中から咆哮。いや、これは悲鳴に近い。
『っ！』
それも、人間の、女の声。
劈く様な悲鳴に、思わず耳を塞ぐ。
痛い…！！頭が、割れる！
【っ…どういうことかわからないけど、使徒である以上生かしておけないわ！】
真っ先に声を上げたのはアスカだった。
悲鳴を振り払い、Mark.6に向かっていく。
そうだ、ここで仕留めれば使徒であろうとなかろうと関係ない。インパクトも、起こらない。
【サードインパクトの続きが起こる前に、こいつを片付けるわよ！】
『うん…！』
Mark.6に私達は向かう。
だが、その一足先に、
「これが、命令」
Mark.6の首をMark.9が切り裂いた。
首を斬り落とされたエヴァ。その姿は、インフィニティの成り損ないそのもの。
「―――！！」
首を斬り落とされ、Mark.6内の使徒の悲鳴がより大きくなる。
聴覚だけでなく、体中で痛みを感じるほどの絶叫。
『が、ぁっ…！』
身動きが取れず、私はその場に膝をつく。
パイロットたちの悲痛な叫びが、この赤い世界に響いた。
――――――――――――――
UNCONFIRMED:Angel Verification
未確認：使徒 検証
＝未確認の使徒と断定、といった感じ、多分
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＊ ふぅ夜 ＊(プロフ) - 思わず一気読みしてしまいました。主人公の心情やカヲルくんとの絡みに内心ドキドキしていますが、これからどうなるのか楽しみにしています！ (2023年3月14日 14時) (
レス) id: 57777bfa3c (このIDを非表示/違反報告)
たったかたー。 - 好きです!!更新がんばってください!! (2022年2月11日 13時) (レス) @page22 id: 6472def61e (このIDを非表示/違反報告)
如月真(プロフ) - おわぁぁぁ！！面白いですぅぅぅ！！ (2021年8月17日 22時) (レス) id: 57a41376e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 | 作成日時：2021年7月11日 18時
