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32話 ページ36

.



「…」




中〖まァ、その…

あんまり溜め込みすぎんなよ?

何かあったら俺に相談してもいいんだからな。手前はまだ齢18の餓鬼だしな。〗




「…ッ、中也、さんッ。

私ッ、姫華、に。姫華が、マフィアに入っちゃったら、皆…ッ、首領とかっ、姐さんもッ、芥川君もッ、皆皆っ、姫華ばっかり見てッ、私も見てくれなくなって、捨てられてっ、また独りぼっちで生きる意味もなくしてッ、またっ、…怖いの…」




自分でも理解が出来ない程の拙い言葉だった。



其れなのに、其れなのに中也さんは




中〖おう。

でもな、俺は手前が大切でマフィアには必要な奴なんだ。

其れは俺だけじゃなく姐さんや芥川、首領も屹度思ってる。

だから安心しろ。〗




「ッ、うっ、うぅっ……」




気付けば留まる事を知らない用な大量の涙が頬をつたり、地面に落ちてゆく。




止めようとしても逆効果なのかより溢れてくる。




「ごめ、ごめんなさい、中也さん、可笑しいです、涙が、止まらな…ごめん、ごめんなさ…」




中〖おうおう。泣け、好きなだけ泣け。

そして成長しろ。其れが子供の務めだからな!

大体手前は溜め込み過ぎだし大人ぶってんじゃねぇよ。

大人を頼れ。〗




「…、ふふ、ありがとうございます。

ッ、ぅ…ふふ、」




涙で歪んでいた顔も何時しか笑顔に代わり、中也に感謝ばかり伝える。




「本当、有難う御座いました、中也さん。

矢っ張り中也さん、お兄ちゃんみたいで頼もしいですね…!」




中〖お兄……。

嗚呼、まァまた何かあったら愚痴って来てもいいしな。あ、俺の奢りで飲みに行ってもいいぞ。

…そろそろ俺も暇が無くなるから切るな。

じゃ〗




「はい、失礼します。」



中也と通話を終え、自分に自信がついた気持ちで気分も浮かれ、顔を引き締めるために頬を叩き教室を出る。




勿論向かう先は部室に行って其の後体育館。




遅れたら怒られるよな、何て考えながら廊下を走りながら向かう。





「あ、Aちゃん居た!」




後ろから聞こえた声に私は振り返ると息を切らした及川さんの姿が目に入った。




及川さんは制服から着替えてて、白い肌を伝う汗が目立つ。




及「良かった…。

姫華ちゃんから聞いたんだけど朝から様子が可笑しくて部活にも来てないから、若しかしたら倒れてるんじゃないかって心配してたんだけど、無事でよかった…。」



困り笑顔を浮かべた及川さんに、私は、






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オタク - 中也くん優しすぎて泣いた笑 さすが、わいの推しや!後、めっちゃ面白いです! (2022年3月9日 2時) (レス) @page36 id: 854c8e4edd (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 美空さん» ありがとうございます! 更新頑張ります! (2018年11月23日 15時) (レス) id: 656b4c96a5 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続きが気になります。更新楽しみにしてます! (2018年11月20日 18時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 楓さん» 私も入れてくれてる人いてびっくりしました← 応援ありがとうございます。更新頑張ります!! (2018年11月20日 13時) (レス) id: 656b4c96a5 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - マイさん» ありがとうございます! (2018年11月20日 13時) (レス) id: 656b4c96a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かえ | 作成日時:2018年9月17日 22時

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