31話 ページ35
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マフィアに欲しい、かぁ…。
まぁ異能は凄く便利だし首領が欲しがるのも無理は無い。
…唯
私の居場所は…とらないで…
*
気が付くと窓から明るい日差しが差し込んできた。
時計を見ると朝の5時半で、
「あー、寝落ちしてたな…。
取り敢えず首領に返信して、準備しよ…。」
私は謎の虚無感に包まれながらも学校へ行く為の支度をした。
*
姫「おはよっ、Aちゃん!」
学校の正門前、後ろから聞き慣れた姫華の声が聞こえた。
けれど何故か私は彼女のその声と姿に異様に腹が立って、
「姫華か。お早う。」
姫「あ、っ、うん。お早う…」
自分でもわかる程の低い声で姫華を睨む様に云った。
私はハッとなり、咄嗟に彼女に誤る。
「御免、姫華。
…何だか今日調子悪い。先行く」
後ろから姫華が何か云っているのを気付かない振りをして部室へ行った。
でも
自分でも分からないこの感情が暴走しそうで怖くて、部室へ行くのが途端に怖くなった。
「嗚呼、否だなぁ…」
何が否なのか、其れすらも分からないのに呟いていた。
視界が歪み、目尻が熱くなる。
プルルル…プルルルルル…
スカートの中に入れた儘の端末が音を鳴らし、振動する。
今は部室から逃げ出し校舎内を彷徨いていた私だが、着信に気付き近くの空き教室へ入る。
生憎廊下や近くの教室に人は居ないしまだこの時間帯には生徒も居ない。
私は目尻に溜まる雫を拭いながら端末に表示された文字を確認した
【中也さん】
其の文字が目に焼き付き少し吃驚したが直ぐに端末を耳に当て、
「もしもし、Aです。
中也さん、如何かしましたか?」
中〖お、おう。
A…だよな。何かあったのか〗
「!?
…いえ、何もありませんよ?
所で要件は…」
中『否なんかあったろ。
声、震えてんぞ』
…正直驚いた。
中也さんのそういう所、本当に狡いと思いますよ…。
「…ッ、狡い…。」
中『あー、若しかして首領が云ってた夢宮の令嬢をマフィアにスカウトするか、って事か?
心配すんなよ。
俺は手前を見捨てたり夢宮の令嬢ばかり贔屓する積もりもねぇし、何より
手前の居場所は手前が決めていいんだからな。』
その言葉に私の何かが決壊した。
*
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オタク - 中也くん優しすぎて泣いた笑 さすが、わいの推しや!後、めっちゃ面白いです! (2022年3月9日 2時) (レス) @page36 id: 854c8e4edd (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 美空さん» ありがとうございます! 更新頑張ります! (2018年11月23日 15時) (レス) id: 656b4c96a5 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続きが気になります。更新楽しみにしてます! (2018年11月20日 18時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 楓さん» 私も入れてくれてる人いてびっくりしました← 応援ありがとうございます。更新頑張ります!! (2018年11月20日 13時) (レス) id: 656b4c96a5 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - マイさん» ありがとうございます! (2018年11月20日 13時) (レス) id: 656b4c96a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かえ | 作成日時:2018年9月17日 22時