ハンニン(第83話) ページ12
カイ「もう結構です」
それまで黙っていたカイが話し出した。
ソウ「水を刺さないでよ。今はナオさんから話を聞いてるんだけど」
カイ「驚きましたよ。ナオさんがそんなウソをつくなんて」
ナオ「う、ウソじゃないです!」
カイ「ナオさんはソウさんを殴った責任を、他人に擦り付けようとしているんです」
ナオ「え……!?ち、違います!だって、私では調理室に入れません!」
カイ「私にも無理です。そもそも、そのカギは2階の鉄格子の中にあったんですよね?どうやって置くというのですか?」
ナオ「そ、それは………」
ケイジ「あの鉄格子は、1階の階段を上った真っ直ぐ先にあった。1階から投げれば、鉄格子の奥にカギを入れる事は可能だよ」
カイ「そうですか…。しかし、仮に部屋に入れた所で、私に脅迫ができるとお考えですか?弱みでも握らねば脅せません」
A「いえ…弱みを握らなくても、脅すことはできます」
私は、サラの机に乗っている細長い箱を指さした。
A「あの箱の中に入っていた包丁…その行方がまだわかっていません。私はそれがずっと気になってました。でももしカイさんが持ってるなら、それで脅す事は可能です」
しかし、もし脅したとしても、何故カイはソウを襲わせた?二人は得に接点はなかった筈だ。
カイ「なるほど…しかし、脅せたとしても何故ソウさんを殴らせたのですか?私は対してソウさんと関わっていません」
ナオ「え、えっと…何て言っていたっけ…?」
私は殴られた状況を思い出した。ソウは確か、あの時『何かが無くなった』とかなんとか言っていた様な…。
カズキ「パソコン…か?」カズキが呟いた。
カズキ「ソウさんは倒れた時、パソコンが奪われたと言ってた…。カイさんの目的は、ソウさんが持っていたパソコンを盗むことじゃないでしょうか?」
ナオ「…!そうです!それです!今ハッキリと思い出しました!カイさんは、パソコンを手に入れる事を条件に匿ってくれたんです!」
Qタロウ「そげな事、最初に思い出せっちゃ!」
レコ「人を殴れる程我を忘れてたんだ!その時の記憶なんざぼんやりして当然だろ!」
ナオ「ご、ごめんなさい…でも、ハッキリ思い出しました。あの時、カイさんは『パソコンが無くなると困るのは、自分だけじゃない。サラさん達も困る』って言ってたんです」
ジョー「サラが…!?」
カズキ「サラさん…『達』?」
ナオ「でも…カイさんは約束なんか守ってなかった!ウソをついたのはカイさんの方です!」
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サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年6月3日 23時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
ルーティーヌ(プロフ) - 嬉しいです〜!すごく励みになります!ホントに不定期になりますが、必ずやこの作品を書き上げますので、気長にお楽しみください〜(^-^) (2020年7月11日 11時) (レス) id: 24272f1f3f (このIDを非表示/違反報告)
紅楓(プロフ) - 面白いです!作者様のペースでいいので、更新頑張ってくださいね! (2020年7月9日 20時) (レス) id: 082dab1426 (このIDを非表示/違反報告)
ルーティーヌ(プロフ) - あ、すみません!たった今外しました!ご指摘ありがとうございます。 (2020年5月30日 15時) (レス) id: 24272f1f3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルーティーヌ | 作成日時:2020年5月30日 12時