検索窓
今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:7,136 hit

ハンニン(第83話) ページ12

カイ「もう結構です」
それまで黙っていたカイが話し出した。
ソウ「水を刺さないでよ。今はナオさんから話を聞いてるんだけど」
カイ「驚きましたよ。ナオさんがそんなウソをつくなんて」
ナオ「う、ウソじゃないです!」
カイ「ナオさんはソウさんを殴った責任を、他人に擦り付けようとしているんです」
ナオ「え……!?ち、違います!だって、私では調理室に入れません!」
カイ「私にも無理です。そもそも、そのカギは2階の鉄格子の中にあったんですよね?どうやって置くというのですか?」
ナオ「そ、それは………」
ケイジ「あの鉄格子は、1階の階段を上った真っ直ぐ先にあった。1階から投げれば、鉄格子の奥にカギを入れる事は可能だよ」
カイ「そうですか…。しかし、仮に部屋に入れた所で、私に脅迫ができるとお考えですか?弱みでも握らねば脅せません」
A「いえ…弱みを握らなくても、脅すことはできます」
私は、サラの机に乗っている細長い箱を指さした。
A「あの箱の中に入っていた包丁…その行方がまだわかっていません。私はそれがずっと気になってました。でももしカイさんが持ってるなら、それで脅す事は可能です」
 しかし、もし脅したとしても、何故カイはソウを襲わせた?二人は得に接点はなかった筈だ。
カイ「なるほど…しかし、脅せたとしても何故ソウさんを殴らせたのですか?私は対してソウさんと関わっていません」
ナオ「え、えっと…何て言っていたっけ…?」
 私は殴られた状況を思い出した。ソウは確か、あの時『何かが無くなった』とかなんとか言っていた様な…。
 カズキ「パソコン…か?」カズキが呟いた。
カズキ「ソウさんは倒れた時、パソコンが奪われたと言ってた…。カイさんの目的は、ソウさんが持っていたパソコンを盗むことじゃないでしょうか?」
 ナオ「…!そうです!それです!今ハッキリと思い出しました!カイさんは、パソコンを手に入れる事を条件に匿ってくれたんです!」
Qタロウ「そげな事、最初に思い出せっちゃ!」
レコ「人を殴れる程我を忘れてたんだ!その時の記憶なんざぼんやりして当然だろ!」
 ナオ「ご、ごめんなさい…でも、ハッキリ思い出しました。あの時、カイさんは『パソコンが無くなると困るのは、自分だけじゃない。サラさん達も困る』って言ってたんです」
ジョー「サラが…!?」
カズキ「サラさん…『達』?」
ナオ「でも…カイさんは約束なんか守ってなかった!ウソをついたのはカイさんの方です!」

パソコン(第84話)→←マドワセル(第82話)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
23人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年6月3日 23時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
ルーティーヌ(プロフ) - 嬉しいです〜!すごく励みになります!ホントに不定期になりますが、必ずやこの作品を書き上げますので、気長にお楽しみください〜(^-^) (2020年7月11日 11時) (レス) id: 24272f1f3f (このIDを非表示/違反報告)
紅楓(プロフ) - 面白いです!作者様のペースでいいので、更新頑張ってくださいね! (2020年7月9日 20時) (レス) id: 082dab1426 (このIDを非表示/違反報告)
ルーティーヌ(プロフ) - あ、すみません!たった今外しました!ご指摘ありがとうございます。 (2020年5月30日 15時) (レス) id: 24272f1f3f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ルーティーヌ | 作成日時:2020年5月30日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。