シナセナイ１（キミガシネ二次創作） (ページ35)

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レンシュウ（第34話）ページ35

その声で、辺りが一瞬で静かになった。

(何が練習よ…！死んでほしい人がいるわけないじゃない！悪人がいるわけでもないし、ここまで協力してきたのよ！)

　タブレットには、【投票してください】の文字の下に、ここにいる全員の顔写真が載っていた。ふと周りを見ても、ヒソヒソ相談している人はいたが、殆どがタブレットを睨んでいた。

　(そもそも、練習ってどういうこと…？練習なら、この投票事態に深い意味はないんじゃないの？確かに怪しい人は何人かいるけど、短時間一緒にいただけで死ぬべきだと決めつけるのはおかしい…)

そこで私はハッとした。

(そうよ…これがただの練習な訳がないわ。相手の狙いはおそらく、『決めつけ』で誰かに投票させて、私達に疑心暗鬼を植え付ける事…こんなタブレット(電子機器)、向こう側から幾らでも不正ができるわ…)
それに、さっきジョーがこう言っていた。

　《ワナじゃねーか？この部屋も、ベッドのしかけもその地図も…なんかオレ達、試されてる気がするんだよな…》

(この投票事態がワナだとしたら…入れちゃダメ！投票したら、ホエミーの思惑通りになるわ！だから私は…！)

　サラ｢放棄する!!｣サラが突然タブレットを床にバンッ！と置いた。その言動に、少しざわめきが起きる。
サラ｢ホエミーの目的は、私達に疑心暗鬼の種を植え付ける事！こんなデータ上の投票なら、向こうからの不正もできる！だから…投票しない!!｣

(…そうか、サラさんも気づいていたのね)

　私もタブレットの画面を伏せ、最後まで画面に触れなかった。

(サラさんが呼びかけてくれたおかげで助かったわ。これで全員０票は確実。向こうからの不正の余地がなければ、ホエミー(誘拐犯)の思惑通りにはならないわ！)

　ホエミー｢さて…時間になりました。結果発表をお伝えします。皆様、タブレットをご覧ください｣
私はタブレットを覗いた。すると、そこにはこう書かれていた。