その33 ページ36
〜黒木side〜
今日は久々のフリーな日でなんとなく駅周辺をぶらぶらしていた。
なにか面白いものはないかと辺りを見渡すと、見慣れた後ろ姿があった。
「アーヤ…?」
ジーパンに灰色のシャツというアーヤっぽくない服装だった。
しかし、もう4年近く見てきたのだ。
見間違えるはずない。
チョコラブラウンの髪にあの背丈、あの歩き方は紛れもなくアーヤだった。
声を掛けようと足を踏み出す。
でも、数歩歩いてから立ち止まる。
アーヤは近くの壁際に寄り、電話をし始めたからだ。
電話の相手を待つようにスマホを耳に当てて足元に視線を落としている。
ドクンッと心臓が波打つ。
横から見ていると、長い睫毛がより目立って大人っぽく見えた。
しばらく放心状態で見つめていると、アーヤがふっと顔を上げた。
電話の相手が出たようだ。
頬を赤らめて愛おしそうに微笑んでいる。
それを見てドキドキしながら、その表情が自分に向けられたものではない切なさから胸が痛んだ。
いろんな感情が入り交じり複雑な心情のままアーヤを見つめていた。
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エリジャ(プロフ) - Liumさん» はじめまして。えっとLiumさんの当時の名前、なんとなく察しました。ファンだったのでコメントしてもらえて嬉しいです。更新頑張ります。コメントありがとうございました。 (2017年6月8日 16時) (レス) id: 3c22eecada (このIDを非表示/違反報告)
Lium(プロフ) - はじめまして、Liumと言います。昔ここでkzの二次小説を書いていました。当時の名前は公表できませんが?私の作品を掲載してくださり、ありがとうございました。お話、とっても面白いです。これからも頑張ってください。 (2017年6月6日 16時) (レス) id: 38bf6f40ac (このIDを非表示/違反報告)
いちご - エリジャもファイト! (2017年5月15日 13時) (レス) id: 8bd1bf5214 (このIDを非表示/違反報告)
エリジャ(プロフ) - いちごさん» ああ、確かにそうかも……まあどっちもどっち、だね。笑 頑張れ、いちご!! (2017年5月15日 13時) (レス) id: 3c22eecada (このIDを非表示/違反報告)
いちご - エリジャさん» でも、期末の時に範囲が半端ないから・・・。 (2017年5月15日 13時) (レス) id: 8bd1bf5214 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリジャ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/erijya/
作成日時:2016年5月26日 20時