絶対にバレてはいけない私のヒミツ【KZ】

その31 ページ34

「何を使って作る？」



みんなを見回して言うと 、美織くんが「やっぱさぁ」と切り出す。



「旬のもの使いたいよな。」



うんうん！



「秋といえば？」


「栗！あとは…柿とかリンゴとかブドウとか！」



どれも私の大好物なんだ〜。


あ、栗といえばモンブランだよね。


そうだ！モンブラン作ってみるのも良いかも！


同じ味ばかりじゃつまんないもんね。


柿のケーキは聞いたことないけど…頑張れば作れるかもしれない！


あ、リンゴはパイにして…



「ストーップ！」



へ？


ハッと我に返ると、みんなが呆れた顔して私を見ていた。



「王様、心の声だだ漏れ。」



え、うそ！


慌てて口を抑える。



「立花の食べ物好きは置いといて、どの果物使う？王様が言ってたみたいにモンブランとかも個別で作るか？」


「フルーツアートもやるんだから、モンブランまで作ってたら時間が足りなくなる。フルーツアートケーキひとつに絞った方がいい。」



それもそうだよね…


食べたかったなぁ。



「そんなにガッカリすんなって。別に生誕祭じゃなくても作れるだろ？」



うん、そうだね…


明らかに落ち込んでいる私を見てか、火影くんが励ますように言う。



「王様は、なんの果物使いたい？」



うーん…


使いたいのはいっぱいあるけど…


旬で使いやすいものといったら、りんご？



「じゃ、りんごを主役にして作ろ、な？」



励ましてくれてるし、いつまでもくよくよしてられないよね。


よし、がんばろ！



「わかった。じゃありんごを主役にして、明日までにどんな感じにするかイメージ図をそれぞれ描いてきて。それからみんなでこれって思うものを選んで、作ろう！」




誕生祭まであと8日……

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