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番外編 ページ32

「若武も一緒に勉強する?」



勉強する気分じゃなねーんだけど。


でも美門を野放しにすると何するかわかんねーからな。



「やる!」



って勉強し始めたものの……



「ねぇ翼。ここ教えて?」


「ん、ここはね〜」



なんで俺が空気みたいになってる!?


てか…



「アーヤ、美門!イチャイチャすんな!」



二人の間に割り込むようにして言うと、美門がニヤニヤしだす。



「え、若武嫉妬してんの?」



美門ムカつく!



「前にも聞いたけどさ、アーヤは美門のこと好きなのかっ!?」


「あ、それ俺も聞きたい。」



否定してくれと祈りながらアーヤを見つめるが、当たり前かのように頷く。



「え?好きだよ。当たり前じゃない。」



…嘘、だろ?



「アーヤは俺が好きなんじゃないのか?」


「え?若武も好きだよ?」



ん?


俺が首を傾げると、美門が笑い出した。



「若武、忘れてない?アーヤがとてつもなく鈍感だって事を。」


「あぁ…」



そうだった……



「それと、さっきの言葉は何かな?」



探るように、面白がるように聞いて来たのが癪に障ったが、素直に話した。



「へぇ〜、ちなみにそれ、アーヤじゃないよ。」


「は?」


「だって、アーヤは今日一回も電話使ってないから。ね?」


「うん。」


「だったら誰だよ!」


「アーヤ。」


「はあ?」



どういうことだ?



「正確には…俺がアーヤの声を録音して流した。」


「はあ!?何やってんだよ!」



アーヤも陰から聞いていたのか、俺に加勢する。



「そうだよ!翼、いつの間に?」


「え?覚えてない?ほら、昨日の放課後にさ。」



美門がジェスチャーで問いかけるようにすると、アーヤは唖然とする。


「え、うそ…あの時録音してたの!?」


「あったり〜。」



アーヤの話によると、放課後美門と一緒に帰った時にたくさん質問され……



「KZのリーダーは?」


「え、若武?」


「じゃあ数学が得意なのは?」


「上杉君?」


「最後ね。好きに大をつけて。」


「大好き。」



という感じらしい。



「まさか、上杉にもやったのか?」


「明日やるつもり。だよね〜?アーヤ」


「えぇ!?やらなくていいよ!」


「またまた。上杉の気持ち知りたくないの?」


「べ、別に知らなくていい。」


「本当に?」


「…てかなんでこんな話になってるの!?」


「さあ?なんででしょ?」


「アーヤにはわかんないよな。」



俺たちは顔を見合わせて笑った。

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エリジャ(プロフ) - Liumさん» はじめまして。えっとLiumさんの当時の名前、なんとなく察しました。ファンだったのでコメントしてもらえて嬉しいです。更新頑張ります。コメントありがとうございました。 (2017年6月8日 16時) (レス) id: 3c22eecada (このIDを非表示/違反報告)
Lium(プロフ) - はじめまして、Liumと言います。昔ここでkzの二次小説を書いていました。当時の名前は公表できませんが?私の作品を掲載してくださり、ありがとうございました。お話、とっても面白いです。これからも頑張ってください。 (2017年6月6日 16時) (レス) id: 38bf6f40ac (このIDを非表示/違反報告)
いちご - エリジャもファイト! (2017年5月15日 13時) (レス) id: 8bd1bf5214 (このIDを非表示/違反報告)
エリジャ(プロフ) - いちごさん» ああ、確かにそうかも……まあどっちもどっち、だね。笑 頑張れ、いちご!! (2017年5月15日 13時) (レス) id: 3c22eecada (このIDを非表示/違反報告)
いちご - エリジャさん» でも、期末の時に範囲が半端ないから・・・。 (2017年5月15日 13時) (レス) id: 8bd1bf5214 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エリジャ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/erijya/  
作成日時:2016年5月26日 20時

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