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#16 ページ19

彩side

授業を終えた、放課後。


私は今、生徒会室へ向かって、走っている。


登校した瞬間、案の定、質問攻めにされたかが、それが放課後まで続くとは思っていなかった。



初日から遅刻なんて絶対嫌!!
廊下を走っちゃいけないのは知ってるけど、これは緊急事態だよね!!



角を右に曲がると、生徒会室の扉があった。


・・・なんとか、5分前についた・・・!


息を整えて、中にはいる。


『失礼します。』


中には、1年の数名以外、メンバーが揃っているようだった。


生徒会長と記された席に座る。


そのとなりは、副生徒会長 2年、美門 翼だった。



なんで、翼がいるの!?
・・・っと、だめだめ、ポーカーフェイスを通さなきゃ!



全員が揃い、一応、初対面なので、先生の進行のもと、自己紹介が行われた。


「まずは、生徒会長からだな。」


私は無言で立ち上がり、口を開いた。


『生徒会会長を務めます、桜宮 彩です。
編入してきたばかりで、この学園のことをあまり知らないので、
遠慮なく、意見やアドバイスを言ってくれると嬉しいです。宜しくお願いします。』


桜宮という名に、その場がざわつく。


しかし、美門 翼と、ある男子は、静かに私を見つめていた。



・・・あの、1年生の子、どこかで見たことあるような気がする。
でもどこで?



私が記憶をたどっていると、いつの間にか、その1年生の子まで、自己紹介が進んでいた。


「1年副生徒会長の、涼川 怜央です。宜しくおねがいします!」


周りの女子たちが、「可愛い系だ!」「しかもイケメン!」と騒ぐ。


だが、私は、その涼川 怜央という名に、聞き覚えと頭痛を覚えた。


私の異変に気づいたのか、翼が小さく、「アーヤ?」と呟くのが聞こえた気がする。




生徒会が終了し、家に帰ろうとすると。


「桜宮さん、ちょっとい「彩先輩!一緒に帰りませんか?」・・・は?」


翼の言葉を、涼川くんが遮った。



えーっと・・・?



ニコニコと笑う涼川くんに、耳と尻尾が生えて見え、断ろうにも断れない。


『・・・う、うん。』


涼川くんは、パァァっと笑顔になり、すぐさま、私の隣を歩いた。



・・・翼、何を言おうとしたんだろう?



しかし、関わらないと決めた手前、私は振り返ることができなかった。

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りぃな(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます!!がんばりますね!! (2019年8月31日 13時) (レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)
- すごく面白いです!更新頑張ってください! (2019年8月31日 6時) (レス) id: 719e5a0d68 (このIDを非表示/違反報告)
りぃな(プロフ) - hiho0227さん» ありがとうございます!!がんばります!! (2019年8月27日 18時) (レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)
hiho0227 - とっても面白いです!更新頑張ってください! (2019年8月27日 17時) (レス) id: 8b1270c1d0 (このIDを非表示/違反報告)
りぃな(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます!楽しみにしてくれる人がいて嬉しいです! (2019年8月26日 10時) (レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りぃな | 作成日時:2019年8月16日 23時

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