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016【七鬼&美門】 ページ18

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「うまぁ...」



頬を綻ばせ、のんびりとみたらしを食べる七鬼に苦笑しながら、湯のみに手を伸ばした。
まだほのかに湯気がたつ温かいお茶を一口飲み、口を開く。




「で、どうだった。俺のほうはさっぱりだったんだけど。」



街を行き交う人々の様子は、特に気になる点もなく普通に見える。


楽しげに誰かと談笑していたり、お店のおっちゃんが声を張り上げて何かを売っていたり、どこの街でも見られる光景。




だけど七鬼が鬼の気配を感じたという。


何とも信じ難い話だけれど、若武たちと別れてはや数週間。
七鬼がそう言った時には実際毎回鬼の姿があったからこの街にもいるんだろう。




けど、いつものように二手に分かれて聞き込みしていたんだけど...てんでダメ。

完全にお手上げだった。




老人から子どもまで聞いてみたけど、何も分かんなかったし、鼻を使ってみたけど、鬼特有の匂いがあまりしなかった。

本当に少し、微かに感じるところはあってもちょっと気になる程度でかなり薄い。



「あったぜ。ただ、その鬼が出るのは満月の夜だけ。満月の夜、この街の東側の地面から異音がしたかと思えば、一人暮らしの人間が消えるらしい。

だから、みんな満月の夜はそっちには近寄んないようにしてるって。」



サラッとそう言いながらまたみたらしをほうばる七鬼に唖然とした。



「え、お前...どうやって調べたの、それ。」



「ん?どうって、そこの交番とか郵便局、あと西側にあるでっかい屋敷.....の犬とか猫、鳥に聞いた。」




...は?




「動物たちはすっげぇ警戒してるらしいぜ。何で人間は警戒しないのかわけわかんねぇってさ。」




いや、七鬼。お前が1番わけわかんないでしょ。
ちょっと、何んなんでしょ、それ。
...動物?




相変わらずな七鬼の突拍子のなさに頭痛を感じていると、店に2人の男が入ってきた。



1人は左右の瞳の色が違う縞模様の羽織を羽織り肩に蛇を乗せ、もう1人は顔や腕など至る所に目立つ傷跡があり白髪で目つきの鋭い人。




...何故、ヘビを連れて歩いているのか。それとあの傷跡。何したら残るくらいの傷をつけることになるんでしょ。




自分たちが言えたことではないけれど、一目で中々強烈な印象を与える2人に思わず2度見した。




何か妙な気配の2人だな なんて呟きながら俺のわらび餅に手を伸ばした七鬼の手をペシっと叩きながら、眉間に皺を寄せる。



妙な気配...?




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Lua - とても面白いです!はやく続きが読みたいです! (2021年9月13日 7時) (レス) id: 7cef825e60 (このIDを非表示/違反報告)
ピュア - とても面白いです!続き待ってます (2021年1月24日 8時) (レス) id: 75738b8618 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 奏さん» ありがとうございます!!更新遅めですが頑張ります! (2020年11月15日 19時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです。これからも更新頑張ってください。応援してます。 (2020年9月14日 17時) (レス) id: faad7bf9c4 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 紅楓さん» ありがとうございます!ちょこちょこ更新出来たらいいなと思っています。頑張ります!! (2020年8月30日 0時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セダム | 作成日時:2020年6月8日 23時

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