君を求めて。 【KZ】【鬼滅の刃】

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上杉side




" 人喰い鬼 "



それが、立花たちの家を襲った化け物の正体だった。




人喰い鬼は、人ならざるにして人を蹂躙するモノ。

人外の力を振るう上に陽光を浴びる以外には不死であり、たとえ頭を砕かれようとも瞬く間に治癒して生者を喰らう。



そんな人喰い鬼を狩る力を有した剣士、そしてその剣士を支える者たちが集まった、政府非公認の組織。



組織名は " 鬼殺隊 " 。

その始まりは1000年以上も前に遡り、現在の構成人員は数百名を超える。


鬼を唯一狩ることの出来る "日輪刀" という特殊な刀を用いて鬼の頸を刎ね、悪鬼滅殺するらしい。


ちなみに、この家にあった藤の花の家紋は鬼殺隊に命を救われた一族らしく、鬼殺隊の人たちに対して無償で尽くすという印のようなものだとか。




...通りで詳しいわけだ。





「じゃあ、アーヤの家もその鬼というやつが...」




「...はい。恐らくそうだと思います。

皆さんも気をつけてください。鬼は日光の当たらない時間に活動します。そのため、夜はもちろん、曇りの日や雨の日は注意が必要です。

あまり出歩かないでくださいね。」





そう言いながら腰を上げると、咲希は少し悲しげに笑いながら頭を軽く下げた。




「...今日はここに泊まってください。母たちから許可は得ています。

...早く彩さん、見つかるといいですね。」





その言葉を最後にまた襖は閉められ、部屋は俺らだけになった。

誰もが黙り込んで、じっと考え込む。



外から聞こえる雨の音だけが部屋に響き渡った。



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