毒の花は知っている【KZ】

その2 ページ2

立花side



「じゃあ次は俺で。」

黒木くんが控えめに手をあげて話し始めた。


「俺も上杉と一緒で学校関連はあまり変わらないから、最近調べてることを発表するよ。」

「この前ニュースで睡眠について取り上げられていて、
興味を持ったから色々自分なりに研究してるんだ。」




睡眠……？


「レムスイミンとノンレムスイミンのことは
なんとなくでも知っているだろう？」

レムスイミン？ノンレムスイミン？
頭の中に知らないワードで埋め尽くされる。


「あぁ、レム睡眠は寝ていても脳が働いていて
眠りが浅い状態のことを言うんだ。」

「人が夢を見ていることを覚えてる時は、
レム睡眠の状態だった場合が多いとされているんだよ。」


黒木くんに続けて小塚くんが優しく微笑みながら教えてくれた。
夢を見れるならいいかもしれないけど、悪夢だったら嫌だな…。



「ノンレム睡眠はレム睡眠と反対に眠りが深く、
脳が休んでいる状態だから質のいい睡眠が出来るんだ。
この場合は夢を見ていても記憶出来なくて、
確認することは難しいとされている。」


そうなんだ…！じゃあよい睡眠を行うなら、
ノンレム睡眠の方がいいってことだね！



「最近は明晰夢とか自分の意思で
夢をコントロールする方法もあるって聞くよね。」

あっそれなら私も聞いたことがある！

明晰夢は夢っていう自覚がある夢のことを指すらしい。
私は夢の世界で現実では起こらないようなことが起こっても、
夢だって判断出来なくて夢を受け入れちゃうけどね。


「そうそう、面白そうだよね。」


「俺だったら！KZの功績が認められて賞賛を浴びる夢を見る！」
「それただの若武の願望だろ？」

そうかも…！若武は夢の中でも変わらないな。

「僕だったら、お菓子をたくさん食べる夢かな、夢だから太らないし。」

照れくさそうに笑って小塚くんは言う。


「アーヤは？」

「うーん……現実でも充分幸せだから、特にないかな？」


こうやってみんなと話せてるだけでも楽しいし！
何より、私にとってKZの活動は生き甲斐だからね。

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