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ページ10

「ほんとに、気持ち悪くないの・・・?」
「うん。大丈夫。」
「本当に?無理してない?」
「してない。」
「うっ・・・ぅぅ〜〜〜・・・((ボロボロ」
「おい、なんで泣くんだよ・・・。」
「だ、だって・・・ぐす・・・嬉しくて・・・・・・もう、我慢しなくていいの?」
「あぁ。」
「不安にならなくていいの?」
「させないって約束する。」
「〜〜〜〜っ・・・好き。」
「うん。」
「大好き。」
「俺も。」
「・・・・・・かい。」
「ん?」


耳まで真っ赤にしてうつむいた優羽が、ばっ、と顔を上げて水斗を見る。
その顔は、嬉しさと恥ずかしさが混じっていて、水斗もつられて赤くなってしまう。


「もう一回・・・ぎゅって、して・・・くれる?」


恐る恐る聞くその様子に、水斗はどうしようもなく胸を締め付けられた。


「・・・おいで。」


水斗は優羽の肩から手を離し、大きく腕を広げた。

そんな水斗を見て、優羽は何故かぽかんとしている。


「・・・おい、恥ずかしいんだから早く来い。閉じるぞ。」
「・・・っ!」


その水斗の言葉にはじかれたように、優羽は水斗の胸へと飛び込んだ。


「うぉっ!?」


いきなりの衝撃に、水斗は優羽を抱きしめたまま後ろへ倒れこんだ。


「っ、ぶね・・・優羽、お前な・・・。」
「へへ・・・だって、嬉しくて。何回も言うけど、やっぱり好きだなぁって思っ、ん!?」
「・・・・・・。」
「え・・・い、ま・・・へ?」


自分の言葉を遮るように唇に感じたぬくもりに、優羽の思考が停止する。


「・・・やっぱ好きだって思って。」


照れて顔をそらす水斗の姿に、優羽はいつかの自分たちを重ねた。





たくさん悩んで、すれ違って、重なって。

全部が重なるにはまだまだ時間がかかるけど。



君となら。
お前となら。



どれだけ時間がかかっても、全部重なってしまっても、その先もずっと、共にあれるような気がするんだ。

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作者名:紅月 | 作成日時:2019年6月9日 10時

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