検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:7,605 hit

ページ4

「お〜!でけぇ!」


準備を終え優羽が向かったのは、最近新しくできたショッピングモールだ。
四階建ての新しいビルで、中には店舗が約二〇〇軒入っているという。
ビルの外壁には、中でも大きなブランドの看板が建て付けられており、目を引くような造りになっている。


「とりあえず一周してから、水斗にプレゼントでも買って帰ろ。」


子供のようにはしゃぐ心をぐっと抑え込んで、建物内へと入っていく。
少しひんやりとした空気が、優羽の心を少しずつ静めていった。



「うわぁ・・・もうこんな時間だ。」


建物内を一周し終えた優羽は、腕時計を見て驚いた。
一周するのに約一時間半の時間を費やしていたのだ。


「おなかすいたな。確か一階にレストラン街あったよな・・・行ってみよ。」


エスカレーターを使い一階まで行くと、ちょうど降りた場所がレストラン街のど真ん中だった。
目移りしてしまうほどたくさんの店が並んでいる。


「どこにしようかな〜・・・・・・ん?」


カフェやファストフード店が並ぶ一角を歩いていると、ガラス張りになって店内が見えるカフェの中に、見慣れた後姿があった。


「(あれ・・・水斗、だよな。・・・・・・隣にいる男、誰?)」


よく見ると、水斗の横に茶髪の男がいて、その男と水斗が楽しそうに会話をしていた。


「(まぁ別に、水斗だって友達と遊びたいだろうし構わないけど。僕はここじゃないとこに・・・・・・・・・え?)」


別の店に行こうと視線をそらそうとした瞬間、優羽の目に信じられない光景が映った。


「(いま・・・・・・あの男のドリンク、飲んだよな。ストロー、そのままで。)」


潔癖症で、回し飲みができないはずの水斗が、茶髪の男が飲んでいたドリンクを一口飲んだのだ。

*→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , BL , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅月 | 作成日時:2019年6月9日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。