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そこにいたのはアシㇼパだった。
手招きをするしぐさからしゃがめという意思を汲み取り、私はアシㇼパの目線に合わせ、しゃがみ込んだ。
「どうした？」
「黒木……気づいたか？」
「……ッ」
ああ、そうだよな。私が気づいてこの子が気が付かないわけがない。
「気づいた。というか……」
私は言葉をくぎり、杉本達に視線を向ける。
「気づかない方がどうかしてるぜ」
呆れ声で言葉を続けると、アシㇼパが言う。
「まだ絶対にそうだと決まったわけじゃない。確信が持てるまでは杉本たちには黙っておこう」
「……いいのか？アシㇼパ」
「何がだ？」
私の声に、アシㇼパは聞き返す。
「こんな…アイヌの文化を穢すような真似。いや、これは文化がどうとかそういう問題では無いだろうが」
私は小熊のオリを苦しげに見つめた。
「黒木」
私の名を呼んだアシㇼパ。
「お前は、動物が本当に好きなんだな」
その言葉に、私は一度考える。
「……好き…だよ。動物は強く気高く美しい。自由で何にも囚われることなく生きている。強い者が生き、弱いものが死ぬ。これこそ自然の摂理だ。私はそんなふうに、自由に生きたかった。私は動物が好きで……羨ましいんだ」
私は悲しげに言った。
自分で言っていて、なぜだか急に孤独感に苛まれてしまう。
気づけば私は首飾りを握っている。
——寂しいな。
そう思った瞬間、肩に少しの重さと温もりを感じた。
「今は自由だ」
「え……？」
その言葉に、私は思わず聞き返してしまう。
「昔は辛かったかもしれない。でも黒木も今は何にも囚われてない。黒木は黒木の意思でここにいる。もう、お前は自由だ」
アシㇼパの暖かな視線が、声が、私には眩しくて。
先程までの孤独感や寂しさが溶けて消えていく。
首飾りを、今度は優しく撫でた。
私はもう——自由だ。
「ちょっと〜アシㇼパさん？黒木も。何してるんだよ。も〜」
杉本がコソコソと話している私たちに気づき、声をかけてきた。
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123 - コメント失礼します！気になる方がいるかもしれないので、一応言っておきます。杉"本"ではなく杉"元"だと思います！ (3月8日 2時) (
レス) @page25 id: b93e4a83e3 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - プスメラウィッチさん» ありがとうございます！続き更新しました！！毎日2.3話ずつを目安に書き進めていこうと思っています！もしかしたら一日空いてしまったりするかもしれませんが、できる限り毎日更新していこうと思いますので、覗きに来てくれると嬉しいです(*^^*) (2月16日 0時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2月15日 21時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年2月15日 0時
