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「杉本！白石！」
「黒木！」
「黒木ちゃん！良かった、無事だったのか」
杉本と白石と合流すると、すこし遠くに尾形が見えた。
「杉本、こっちはダメだッ！南へ逃げろ！あっちだッ！さっきの銃声で蜂どもがあちこちの巣から飛び出してきた！」
尾形の言う通り、大勢の兵士がうろつき出している。
やはり強行突破はまずかったか？
私たちは全力で南に向かって走る。
「杉本が撃たれちまった！」
杉本を支えながら走る白石が叫んだ。
「ッ！やっぱりあの時当たっちまったのかッ」
そう言いながら私も白石と同じように杉本を支えに行く。
「あれは黒木ちゃんのおかげで肩を抜けたみたいだけど！その前にも一発撃たれてるんだッ」
なんだと⁈
「不死身なんだろ？死ぬ気で走れッ」
「無理だッこんな傷の杉本が走り続けられるわけねえッ」
「ッ白石……お前…」
白石が本気で杉本を心配しているように見えた私は、思わずそう呟いていた。
「俺の…足が止まったら…白石ッ黒木ッお前らがアシㇼパさんを、網走監獄まで……」
私たちに弱々しく告げた杉本。
私はその言葉に歯を食いしばった。
お前がいなくなったら、あの子がどれだけ悲しむと思ってるんだ。
あの子を見届けるのはお前の役目だろうが……ッ。
そんなことを思いながらふと顔をあげると、目の前に巨大な白い楕円形のものが浮かび上がっている。
……え。
「「なんだありゃあ！！！」」
隣で揃って叫ぶ杉本と白石。
「気球隊の試作機だ！！」
尾形がその正体を告げる。
そうだッ。
「「あれだッ」」
「ッ！」
誰かが私と全く同じことを言った。
声がした横へ顔を向けると、そこには同じく驚いた顔でこちらを見る白石がいた。
私の声と重なった声の持ち主は、白石だったのだ。
私たちは二人で驚いたように顔を見合せたあと、にっと笑い合い、気球を指さし叫ぶ。
「「あれを奪うぞッ」」
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123 - コメント失礼します！気になる方がいるかもしれないので、一応言っておきます。杉"本"ではなく杉"元"だと思います！ (3月8日 2時) (
レス) @page25 id: b93e4a83e3 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - プスメラウィッチさん» ありがとうございます！続き更新しました！！毎日2.3話ずつを目安に書き進めていこうと思っています！もしかしたら一日空いてしまったりするかもしれませんが、できる限り毎日更新していこうと思いますので、覗きに来てくれると嬉しいです(*^^*) (2月16日 0時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2月15日 21時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年2月15日 0時
