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コタンに戻り、家の中で作戦を練る。
「白石を連行した連中の肩章の番号が二十七だった……」
キロランケの言葉に引っかかる。
二十七って……。
「旭川に四つある歩兵聯隊のひとつ…歩兵第二十七聯隊」
「あ、」
思わず声が出てしまった。
杉本がこちらを見て首を傾げるが、キロランケは気づかなかったのか、話を続ける。
「ここが二十七聯隊の兵舎だ」
そう言って、キロランケは第七師団の敷地の地図の中の一箇所を指さした。
「黒木、なんか心当たりあるのか？」
杉本がようやく問いかけてきた。
「心当たりというか、二十七聯隊だろ？」
「あ？二十七？」
「どうした、尾形まで」
話半分で聞いていた尾形も私の言葉に反応した。
「いや、お前らアホか」
そう言って、羽織っていた外套をめくった尾形の軍服の肩にはしっかりと『二十七』と刺繍がされていた。
「あ……！そうだったっけ。ってことは黒木と…鶴見中尉も同じ聯隊か…」
「白石は二十七聯隊が密かに確保している可能性が高い。なぜなら聯隊長は鶴見中尉の息がかかった淀川中佐だ」
尾形が静かに告げた。
「淀川って……」
何かを思い出すように杉本が呟く。
ああ、そういえば。
「前に話したことがあったよな」
聯隊長の淀川中佐。
鶴見中尉は情報将校として、二○三高地の無謀な正面突破で部下を死なせたくないと、淀川中佐に作戦の欠陥を何度も指摘したが、すべて揉み消された。それ以来、淀川中佐は鶴見中尉に逆らえなくなった。
「せっかくそこを避けて通ったのにな」
キロランケが少し笑いながら言った。
「ハッ、避けて通りたい道ほど避けられないものだ」
乾いた笑い声をあげてニヤリと笑った私は、他の奴らにはどう見えていたのだろう。
私のその一言で、周囲の温度が若干下がったような気がした。
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123 - コメント失礼します！気になる方がいるかもしれないので、一応言っておきます。杉"本"ではなく杉"元"だと思います！ (3月8日 2時) (
レス) @page25 id: b93e4a83e3 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - プスメラウィッチさん» ありがとうございます！続き更新しました！！毎日2.3話ずつを目安に書き進めていこうと思っています！もしかしたら一日空いてしまったりするかもしれませんが、できる限り毎日更新していこうと思いますので、覗きに来てくれると嬉しいです(*^^*) (2月16日 0時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2月15日 21時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年2月15日 0時
