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「旭川の街中ではオレ達は目立つに違いない。近くのコタンで潜伏して作戦を考えよう」
まあ、アイヌの子供に異様な雰囲気を放つ老人に、大男。女装ジジイと怖い顔の軍人数名。
こんな異色の組み合わせ、目立ちまくりだろうな。
「これ屋根も壁も笹で出来てんのか」
家を形作っているものに驚いた杉本が言った。
「トプラプ キタイチセ(笹葉葺屋根の家)だ。このあたりは笹の方が手に入りやすい材料だからこういう家になる。フチたちが住んでるような、かや葺き屋根の家はサラキキタイチセ」
「アイヌの家にも種類があるのか。初めて知ったな」
「用途は一緒なのに見た目は似ないもんなんだな」
アシㇼパの教えに、私と杉本が続けて言葉を並べた。
「俺にどうしろって言うんだ！！」
……うるさい。
鈴川が急に叫び出した。
「お前が樺戸監獄に潜入して熊岸長庵を脱獄させたように、第七師団から白石を助けだせ」
「方法を考えろ！お前は詐欺師だろ」
土方さんと永倉が鈴川に言う。
「すみませんね、お騒がせして」
家主であるアイヌに愛想のあるほほ笑みを浮かべて言ったあと、顔に影を宿し、恐ろしい顔で杉本は話し出す。
「おい鈴川…協力しないのなら俺がお前の皮を剥ぐ。この計画でドジを踏めばお前は第七師団に皮を剥がされる。お前が皮を剥がされずに済む道は計画を成功させるしかない」
つまり、鈴川に拒否権はないわけだ。
「白石が第七師団の兵営のどこにいるのか…潜入して確かめなければなるまい」
「関係者になりすますか？」
キロランケ、牛山が続けて言葉を発した。
「カムイコタンでの一件で警戒しているはずだから、よほどの関係者じゃない限り簡単に教えるはずがない」
それはそうだろうが、そんな人物いるだろうか？
「東京の師団の上級将校とかは？」
「いや…軍は上に行くほど横のつながりが強いから架空の上級将校はバレる」
杉本の提案は尾形により簡単に砕ける。
「実在する人物、それも第七師団と余程の関わりをもつ者……」
私は呟きながら顎に手を当て考えた。
すると、外から犬の鳴き声が聞こえてきた。
「……イヌ」
鈴川の声に皆が視線を寄せる。
「犬童四郎助はどうだろうか」
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123 - コメント失礼します！気になる方がいるかもしれないので、一応言っておきます。杉"本"ではなく杉"元"だと思います！ (3月8日 2時) (
レス) @page25 id: b93e4a83e3 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - プスメラウィッチさん» ありがとうございます！続き更新しました！！毎日2.3話ずつを目安に書き進めていこうと思っています！もしかしたら一日空いてしまったりするかもしれませんが、できる限り毎日更新していこうと思いますので、覗きに来てくれると嬉しいです(*^^*) (2月16日 0時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2月15日 21時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年2月15日 0時
