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和気あいあいと微笑みあっている女たちの様子に、杉本が「なに？どうしたの？」と疑問を上げた。
「私がオオウバユリの神様みたいだって」
アシㇼパが言う。
「どういう意味？」
「アイヌの昔話か？」
杉本と私が重ねる。
「そうだ」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ある村長が噂を耳にした。
小さい女がふたり、村ごとに村長を訪ねてきて、お椀を借りては物陰で脱糞し、食べろと言って差し出す。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「拒否するとものすごく罵倒されるのだと」
「理不尽な話だ……」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
やがてある日、その女たちが自分にやって来て、噂通りにお椀を貸せといって物陰へ行き、お椀いっぱいにどろどろとしたものを持ってきたが、食べてみたらいい味がした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「登場人物全員変態かよ」
杉本が小さな声で言った。
変態というか、変人というか……。
「実はその二人はギョウジャニンニクとオオウバユリで自分たちが食料であるとまだ知らない人間に食べて欲しかった。人間に感謝され、祀られないと神様になれないからだ…」
最後の一文に、私は視線を落とし、自身の拳を見つめた。
「その村長のおかげでこの食料を知った人々は飢えから守られて暮らせるようになった……というお話だ」
神になるには人間の手助けが必要なのか。
つまり、神も人間に認められなければなることは叶わない。
人間がいることで神が生まれるのだ。
結局、神様に頼ったって無駄なんだ。
神は人の上に立つ天人のように見えて、本当は同等か、下手をすれば人間よりも下の存在とも捉えられる。
人間がこの世を支配する。
人が変わらねば、この世界は変わらない。
変わらぬ限り、いつまたあの戦争の惨禍が訪れるのか怯え続けなければならない。
簡単なようでいて、これが存外難しいのだ。
「お椀のどろどろはウンコだったの？」
…………。
杉本の発言に誰かが返答することは無かった。
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123 - コメント失礼します！気になる方がいるかもしれないので、一応言っておきます。杉"本"ではなく杉"元"だと思います！ (3月8日 2時) (
レス) @page25 id: b93e4a83e3 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - プスメラウィッチさん» ありがとうございます！続き更新しました！！毎日2.3話ずつを目安に書き進めていこうと思っています！もしかしたら一日空いてしまったりするかもしれませんが、できる限り毎日更新していこうと思いますので、覗きに来てくれると嬉しいです(*^^*) (2月16日 0時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2月15日 21時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年2月15日 0時
