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「……戻るか」
私は村長の家の方へ向かう。
すると、そこには転がる死体を見渡している尾形が一人立っていた。
「おい、尾形」
私は尾形に声をかける。
「……」
だが、尾形は何も言わずにこちらを見つめるだけだった。
それに、その視線が何となく恨めしそうにみえる。
「…ッなんだよ」
その目に耐えかねた私が聞くと、尾形はすっと私が持っていた歩兵銃を前に出した。
……あ。
「銃身が曲がった。これじゃもう使えん」
「悪かったよ。だが、私にはやはり歩兵銃は合わない。これで十分だ」
そう言いながら私は使っていた拳銃を見せびらかすように掲げた。
「何人やった？」
「あ？…お前変なこと聞くよな。えっと〜……二…二…七で……十一人くらいか？」
尾形はうっすらと笑みを浮かべた。
なんか、機嫌良いな。
銃ダメにしたのに、珍しいこともあるものだ。
もう一度尾形の顔を見ると視線が私からズレて後ろを見ていることに気づき、私も振り返る。
「ッアシㇼパ！」
アシㇼパが無事だったことに私は笑みを零す。
だが、アシㇼパの顔は恐怖で歪んでいるように見えた。
ああ……そうか。
「杉本のやつ…ほとんどひとりで偽アイヌ共を皆殺しにしやがった。おっかねえ男だぜ」
アシㇼパは、私たちとは違うんだったな。
「アシㇼパさん」
アシㇼパの肩に、手を置いた男がひとり。
「アシㇼパさん怪我はないかい？奴らに酷いことされなかった？」
そう言った男はもう『不死身の杉本』ではなくなっていた。
ただ純粋にひとりの少女を心配する、ただの『杉本佐一』だった。
けれど、アシㇼパが奴を見る視線は、いつもとは少し違っていた。
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123 - コメント失礼します！気になる方がいるかもしれないので、一応言っておきます。杉"本"ではなく杉"元"だと思います！ (3月8日 2時) (
レス) @page25 id: b93e4a83e3 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - プスメラウィッチさん» ありがとうございます！続き更新しました！！毎日2.3話ずつを目安に書き進めていこうと思っています！もしかしたら一日空いてしまったりするかもしれませんが、できる限り毎日更新していこうと思いますので、覗きに来てくれると嬉しいです(*^^*) (2月16日 0時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2月15日 21時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年2月15日 0時
