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いきなり立ち上がり叫んだアシㇼパに驚いたのか、エクロクが変な声を上げていた。
「ちょっと…アシㇼパさん！我慢出来ないのか？」
「もうオソマが出口まで来てる！！」
「んまぁ〜〜〜！下品ッ」
普段、アシㇼパは他所の家でこんな態度は取らない。
一人で村の様子を見に行く気だ。
私はアシㇼパを呼び止める。
「アシㇼパ、私も着いていこうか？」
「平気だ。黒木はここにいろ」
どうするべきだ？アシㇼパは心配だが、偽アイヌを信じきっているこいつらを置いていくのも……。
思考を巡らせていると、アシㇼパと目が合う。
その青い瞳はいつもと変わらず、いや、いつも以上に力強く輝いている。
「……わかった。気をつけろよ」
アシㇼパは頷き、家を出ていく。
「すみませんね、普段は礼儀正しいんだけど……他の家ではこういった場で挨拶の邪魔なんてしなかったし、頭の鉢巻とかも取ってちゃんとしてたのに…どうしたんだろうな」
そう。アシㇼパはあの時、こいつらを試すために鉢巻を外さなかったのだ。
まあ、案の定、こいつらは何も言わなかったわけだが。
「……気にしてない。子供のやることだから。うちの便所は分かりにくい場所にある。迷ってないかちょっと見てこい」
エクロクが、若い男に指示を出した。
まずいな。この男が偽アイヌだった場合、本物のアイヌであるアシㇼパは邪魔な存在のはずだ。
行かせたらアシㇼパが危ない。
「なぁ、あの子はまだ幼いとはいえ女の子だ。男に便所の案内をされるのは嫌だろう。モノアと言ったか。お前が見てきてはくれないだろうか」
慌てているのを必死で隠しながら言った。
「何言ってんだ？アシㇼパさんはそんなこと気にしないだろ？」
お前ちょっと黙ってろよ、杉本！！
ぶん殴りたい気持ちを必死で押さえ込み、心の中で叫んだ。
若い男はエクロクと顔を見合わせたあと、家を出て行ってしまう。
今私があの男の後を追って出ていったら相当怪しまれるだろう。
ああ、もうめんどくさい。
どちらせよ、偽アイヌほぼ確定なんだ。
もう全部話して全員で殺しにかかれば……。
「ムシオンカミってどういう意味だ？」
私が動き出す前に尾形が言った。
だが、誰一人としてそれに答えることは無い。
「おや？もしかして分からんのか？」
なんだ。
こいつも気づいていたのか。
アイヌの知識なんてほとんどないくせに。
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123 - コメント失礼します！気になる方がいるかもしれないので、一応言っておきます。杉"本"ではなく杉"元"だと思います！ (3月8日 2時) (
レス) @page25 id: b93e4a83e3 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - プスメラウィッチさん» ありがとうございます！続き更新しました！！毎日2.3話ずつを目安に書き進めていこうと思っています！もしかしたら一日空いてしまったりするかもしれませんが、できる限り毎日更新していこうと思いますので、覗きに来てくれると嬉しいです(*^^*) (2月16日 0時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2月15日 21時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年2月15日 0時
