恋占い ページ1
「たくさん罠を仕掛けたのに二羽だけだからご機嫌斜めだな」
そんな牛山の声が聞こえてきた。
私たちはそこへ歩いていき、尾形が三人の目の前に、とったヤマシギを落とした。
「三羽も……今朝また居なくなったと思ったら……散弾じゃないのによく撃ち落としてこれたもんだ」
牛山からの賞賛の声に、尾形は胸を突き出し威張り腐る。
「腹立つなコイツ」
牛山の苛立ちの声に続け「チッ」と杉本が舌打ちをする。
「黒木も居なかったから心配した。尾形と一緒だったんだな」
「ああ。何も言わず出ていって悪かった」
私はアシㇼパに謝罪をする。
するとアシㇼパは「気にしてない」とにっこりとした笑顔を見せてくれた。
「アシㇼパさんに無理だって言われたからムキになっちゃってさ…ハンッ」
尾形をバカにしたように言った杉本。
尾形も思い当たる節があったのか、不貞腐れた顔を浮かべる。
「杉本は銃が下手くそだから妬ましいな」
きらりとした微笑みを杉本に向けながら言ったアシㇼパ。
その言葉に今度は杉本が不貞腐れてしまい「別に！！」とまるでやけを起こした子供のように叫んだ。
そして、口を尖らせながら呟く。
「それに、下手くそは俺だけじゃないし……」
その呟きにいつの間にか私の顔には意地の悪い笑みが広がっていた。
「おっと〜〜〜？そりゃ聞きづてならねえなぁ？一体誰のこと言ってやがんだぁ？杉本ぉ」
私の小馬鹿にしたような口調がイラッときたのか、杉本は声を張り上げる。
「黒木だって銃下っ手くそじゃねえか！何しに行ったんだよ！」
「ハンッ何を言うか！生憎だが、その三羽のうち一羽は私がしとめたものだぞ！」
私は外套の下に隠していた歩兵銃を取り出し、先程の尾形のようにふんぞり返りながら自慢げに告げた。
杉本は驚きの声すら出ないようで、私を指さしながら後ろに立つ尾形に視線を向ける。
尾形はその視線が問おうとすることを理解し、しっかりと頷いた。
「へえ、やるなぁ嬢ちゃん」
「すごいじゃないか！黒木！」
牛山とアシㇼパからの賞賛の言葉を聞きながら、私は思う存分に杉本を見下してやったのだった。
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123 - コメント失礼します！気になる方がいるかもしれないので、一応言っておきます。杉"本"ではなく杉"元"だと思います！ (3月8日 2時) (
レス) @page25 id: b93e4a83e3 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - プスメラウィッチさん» ありがとうございます！続き更新しました！！毎日2.3話ずつを目安に書き進めていこうと思っています！もしかしたら一日空いてしまったりするかもしれませんが、できる限り毎日更新していこうと思いますので、覗きに来てくれると嬉しいです(*^^*) (2月16日 0時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2月15日 21時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年2月15日 0時
