軍刀 ページ35
家永が食事の支度をしている間に、杉本、白石、尾形は三人仲良く風呂へ行き、私は暇だったので、家にあった剥製を見てまわっていた。
「まるで生きてるみたいだな……」
「ほんとですね」
「ッ！」
急に後ろから聞こえた声に驚き、勢いよくふりかえり、軍刀の柄を握る。
だが、そこにいた人物を見て私は軍刀から手を離す。
「なんだ、家永か」
エプロンとバンダナをつけた家永が、こちらに向けてにこりと微笑む。
「黒木さんはお風呂入らないんですか？」
「アイツらと一緒に入れと？」
「あ！そうですよね。黒木さんは女性ですものね」
……なんだ、こいつ。
「あの、ちょっとしたお願いがあるのですが」
「お願い？」
ろくなことでは無いだろうと思い、不快の気持ちをめいいっぱい込めて発した言葉だった。
「肌の一欠片もしくは髪の毛一本でもいいですね。私に頂けませんか？」
興奮したように言う家永。
やはりろくなことでは無かったな。
「……いいぜ。くれてやるよ」
「ほんとうで「ただし」
ぱぁっと明るい表情を見せた家永の言葉を遮る。
「食いまくってようやく手に入れたその美貌を削り取られた後でいいのなら、だけどな」
小馬鹿にするような、自慢気な笑みを見せながら、家永の顔を指さし言った。
これくらいで引き下がるだろ。
もともと本気ではないようだったし、これ以上突っかかって来ることは無い。
その考えは甘かった。
「それですよ……！」
「あ？……ッ」
私は家永の顔を見て息を飲む。
悦に浸ったような、狂った暗い笑み。
その瞳は愛しいものを見るように優しく細められている。
「女でありながらの力強さと鍛えられた体つき！綺麗に整った顔立ちにきめ細やかな肌！おまけにその性格！気高く堂々としていて、けれどどこか涼やかでほの暗い！まるで星の瞬く夜空のよう！きっと頭もいいんでしょうね」
長々と語りながら詰め寄り、私の背中へ左腕を回し、右手で頬を撫でられる。
身長は同じくらいだったはずだが、その迫力のせいで自身より大きいものに感じられた。
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おほしさま - ぴーなっつさん» わぁ〜！ありがとうございます！！！私も自分の書く夢主ちゃん好きなので、そう言って貰えるととっても嬉しいです！！*.(*´͈ ˘ `͈*).* 尾形オチ！なるほどです！参考にさせて頂きますね！ありがとうございます！！ (2月15日 0時) (
レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつ - 夢主さんの性格がめっちゃ好みで最高です！このまま尾形落ちが個人的には最高です、、 (2月14日 22時) (レス) @page50 id: e98b8983e0 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - るるるさん» いえいえ、気遣ってくださりありがとうございます^^ (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - そしてオチへの意見ですが、私はまったく気にしません！むしろ意見をいただけて嬉しく思います^^でも、他の方の作者さんがどう考えるかは分からないので、なるべく控えるようにした方がいいかもしれませんね！注意してくださった方、ありがとうございますm(_ _)m (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - コメント急に増えてて驚きですΣ( ˙꒳˙ )尾形、鯉登、月島オチですね！！わ〜迷っちゃうなぁ(*´ω｀*) (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年1月22日 2時
