隠滅 ページ32
「ジイさんあんた……見覚えがあるような……どこかで会ったかな？」
杉本が肩にかける銃に軽く手をかけながら言った。
あれ、でもこいつはあったことないんじゃなかったか？
「いや…！！会ったことがあるわけねえ。こいつは…」
白石が青ざめた顔をして、その男の名を口にする。
「土方歳三だぞ」
その言葉を聞いた途端、この場の空気が張り詰めた。
「久しぶりだな？白石由竹。お友達を紹介してくれんのか？」
そんな空気の中、なんでもなさそうに白石へ声をかけた土方さん。
だが白石は冷や汗をかくばかりで一向に言葉を紡ごうとはしなかった。
「ひょっとして…キロランケの村に来たってのはこのジイさんか？」
煤で汚れた顔に琥珀の瞳をギラつかせながら言った杉本。
ああ、やはり。
心の中で呟く。
アシㇼパの和名を知っていたという老人。
その正体が明らかになる。
杉本の後ろには妙に殺気立っているキロランケがおり、その様子から、答えは明白だった。
「…そうだ」
ならば、網走監獄にいるのっぺらぼうは本当に……。
脳裏に一度だけ見たアシㇼパの父親の顔がチラつく。
「アンタに会ったら聞きたいことがあった。のっぺらぼうは土方歳三だけに伝えた情報があるはずだ。アンタをある程度信用してるのか…大きな目的が一致しているのか。アイヌに武器を持たせて独立戦争を持ちかけられたか？」
杉本の薄かった笑みが、だんだんと深くなっていく。
「のっぺらぼうは、ほんとうにアイヌかな？」
核心をつこうとしている杉本の言葉に、アシㇼパは不安げな表情で土方さんを見た。
「ほお…そこまでたどりついてたか」
ッ……！
一度視線を下に向けた土方さんが、一瞬こちらに目をやった気がした。
……気のせいだろうか。
だいたい、土方さんは私の事を覚えているのか？
いや、まあ、覚えていたとしても自らあの時の娘だと言わない限り分からないだろうな。
わたしは……変わってしまったから。
顔をうつむけ、取り返したばかりの首飾りをぎゅっと握りしめる。
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おほしさま - ぴーなっつさん» わぁ〜！ありがとうございます！！！私も自分の書く夢主ちゃん好きなので、そう言って貰えるととっても嬉しいです！！*.(*´͈ ˘ `͈*).* 尾形オチ！なるほどです！参考にさせて頂きますね！ありがとうございます！！ (2月15日 0時) (
レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつ - 夢主さんの性格がめっちゃ好みで最高です！このまま尾形落ちが個人的には最高です、、 (2月14日 22時) (レス) @page50 id: e98b8983e0 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - るるるさん» いえいえ、気遣ってくださりありがとうございます^^ (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - そしてオチへの意見ですが、私はまったく気にしません！むしろ意見をいただけて嬉しく思います^^でも、他の方の作者さんがどう考えるかは分からないので、なるべく控えるようにした方がいいかもしれませんね！注意してくださった方、ありがとうございますm(_ _)m (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - コメント急に増えてて驚きですΣ( ˙꒳˙ )尾形、鯉登、月島オチですね！！わ〜迷っちゃうなぁ(*´ω｀*) (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年1月22日 2時
