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目の前に置かれた本の表紙を見て、青い顔をして言った白石。
それを見た私も顔の中心に皺を寄せ、歪な表情を浮かべた。
「人間の皮膚がはってあるのか？」
そう。確かにそこに置かれた本の表紙に飾られていたのは、人の顔面の皮だった。
眉も、鼻も、目も、口も。
それらはしっかりと己の存在を主張している。
まるで眠った男の顔が本から飛び出しているようだ。
「ヒグマに殺された従業員がどこかで手に入れ、私が買い取った。この本は色々な人間の手を渡ってきたそうだが、炭鉱の町、夕張にいる男が作ったものらしい」
夕張。ここ日高と札幌の間にある炭鉱都市か。
「泥棒が夕張のある家に侵入し盗んだのだが、そのあと泥棒はつまらない喧嘩で殺され、どの家で本を盗んだのかは誰も知らない」
ダンは本を手に取り、自身の頬に近づける。
「そして、この本にはもう一つ噂話が付いている。泥棒が侵入した家にはヤクザのくりからもんもんではない、『奇妙な刺青もあった』…と」
新たな刺青の手がかり。
だが、私は喜ぶより先に考えることがあった。
……あの時、アシㇼパと、思い浮かんだ『誰か』の姿が重なった。
あの『誰か』は、あの笑顔は、『母』のものだ。
間違いなく、私にアイヌ語を教えてくれた母の顔だった。
私は母の顔をほとんど覚えていない。
いや、あの瞬間以外の母の顔をどうしても思い出すことができないのだ。
だがアイヌ語を教える母の姿は、鮮明に覚えている。
そして、私はあの時初めて気がついたのだ。
その母の笑顔が、アシㇼパとそっくりだということに。
私の中の欠けた記憶。
それを知るのが少しだけ恐ろしい。
けれど、もう少しで思い出せる。
検討はついているんだ。
……ちゃんと、向き合わなければ。
自身の過去と。運命と。
そして——
不幸と。
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おほしさま - ぴーなっつさん» わぁ〜！ありがとうございます！！！私も自分の書く夢主ちゃん好きなので、そう言って貰えるととっても嬉しいです！！*.(*´͈ ˘ `͈*).* 尾形オチ！なるほどです！参考にさせて頂きますね！ありがとうございます！！ (2月15日 0時) (
レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつ - 夢主さんの性格がめっちゃ好みで最高です！このまま尾形落ちが個人的には最高です、、 (2月14日 22時) (レス) @page50 id: e98b8983e0 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - るるるさん» いえいえ、気遣ってくださりありがとうございます^^ (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - そしてオチへの意見ですが、私はまったく気にしません！むしろ意見をいただけて嬉しく思います^^でも、他の方の作者さんがどう考えるかは分からないので、なるべく控えるようにした方がいいかもしれませんね！注意してくださった方、ありがとうございますm(_ _)m (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - コメント急に増えてて驚きですΣ( ˙꒳˙ )尾形、鯉登、月島オチですね！！わ〜迷っちゃうなぁ(*´ω｀*) (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年1月22日 2時
