アムール川から来た男 ページ3
「あの婆ちゃんきっと喜ぶぜ」
アザラシ皮の服を掲げるキロランケが煙草をふかしながら言った。
ここへ来た時初めに案内された部屋へ戻った私たちは、ダンに三十円を返し、無事にアザラシ皮の服を取り戻したのだ。
命をかけ、戦った成果を得られた満足感からか、皆の顔に笑みが浮かんでいる。
「この弓誰が作ったんだろう。とても良い物だな」
壁に飾ってある弓を手に取ったアシㇼパが言うと、ダンが嬉しそうにしていた。
「分かるかね。日高の名高い老猟師から譲ってもらった弓だ。その猟師はその弓で遠く離れた走る鹿を何百頭も仕留めたそうだ」
「ほう。走る鹿をな。そりゃ、弓のおかげもあるだろうが、獲物を狩れるかどうかは使う者の腕次第だろう？」
からかうような口調で言った。
「その通り。だが、その猟師が名手だったのは確かだ。そんな男が使っていた弓だと思うだけで、自分もできる気がしてくるだろう？」
私は得意気に笑うダンの言葉に、面を食らった。だが、すぐに笑いが込み上げてくる。
「はっ、用は気の持ちようってことか」
私に向け、もう一度笑みを見せたあと、ダンはアシㇼパに向き直る。
「赤毛と戦って弓が折れたそうだね？それは君に譲ろう」
もう、ダンがあの赤毛たちを『モンスター』と呼ぶことはなかった。
「かわりと言ってはなんだが…あの親分の下半身にあった刺青。剥いで持っていく理由を聞かせてくれないか？」
杉本に言ったダンの顔は真剣だった。
どいつもこいつも。
簡単に戦場へ足を踏み入れる者ばかりだな。
私が内心呆れていると、杉本は赤毛によりつけられた傷のある顔を引き締めた。
「ダンさん、あんた悪い人じゃなさそうだから忠告するが、知らない方がいい。刺青に関われば命を失うぞ」
まあ、そうだよな。無駄に命の危険を晒す必要はない。
だが、ダンはそれだけで諦めるような男ではなかった。
「……面白いものをみせよう」
木箱の中から、一冊の本を取り出し、机に置く。
「本？これがどうかしたのか？」
「う…！！ちょっと待て。これは……」
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おほしさま - ぴーなっつさん» わぁ〜！ありがとうございます！！！私も自分の書く夢主ちゃん好きなので、そう言って貰えるととっても嬉しいです！！*.(*´͈ ˘ `͈*).* 尾形オチ！なるほどです！参考にさせて頂きますね！ありがとうございます！！ (2月15日 0時) (
レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつ - 夢主さんの性格がめっちゃ好みで最高です！このまま尾形落ちが個人的には最高です、、 (2月14日 22時) (レス) @page50 id: e98b8983e0 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - るるるさん» いえいえ、気遣ってくださりありがとうございます^^ (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - そしてオチへの意見ですが、私はまったく気にしません！むしろ意見をいただけて嬉しく思います^^でも、他の方の作者さんがどう考えるかは分からないので、なるべく控えるようにした方がいいかもしれませんね！注意してくださった方、ありがとうございますm(_ _)m (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - コメント急に増えてて驚きですΣ( ˙꒳˙ )尾形、鯉登、月島オチですね！！わ〜迷っちゃうなぁ(*´ω｀*) (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おほしさま | 作成日時：2024年1月22日 2時
