・ ページ2
「姫ッ」
「親分ッ」
すると、今度は親分まで中沢…姫を助けに転がり落ちてしまう。
だが間に合わず…
「あうぐううッ」
姫は首に噛みつかれてしまった。
噛まれた首からは血が吹き出している。
「姫ッ！」
親分は姫の元へ走り出すが、その間にも、姫の肩口には赤毛の鋭い爪がくい込み、より多くの血が溢れだしている。
「おおおおおお！！」
親分は落ちていた刀を拾い上げ、赤毛の左手を切り捨てた。
だがそれだけでは赤毛の動きを封じることは出来ない。
赤毛は親分を押し倒し、その腹を爪で引き裂く。
負けじと赤毛の首に刀を突き刺し、起き上がる。
だが、腹を下に向けた瞬間、はらわたがドチャッと音を立てて溢れだし、地面を赤い内臓だらけに染め上げた。
気絶しても全くおかしくは無いが、愛しの姫を傷つけられた怒りで痛みを忘れているのか、親分は立ち上がり、刀を振り下ろし、赤毛の口を切り落とした。
「ゴオオッ」
叫び声をあげ、身を翻す赤毛に、親分は言う。
「いまさら逃げんのかよオイッ」
そして、刀を赤毛の肛門に突き刺した。
「ゴオオッ」
赤毛はもう一度叫んだ後、その場から去っていく。
「肛門処女喪失だぜ」
「勝ちやがったよあの親分」
車を止めることなく、成り行きを見守っていた私たちは、親分の戦いぶりに少々驚いていた。
赤毛も毒が回りきったのか、親分にやられた傷が致命傷となったのか。
少し遠ざかったところでドサリと倒れた。
「姫……」
「ざまあみろ、親分……もう私に隠れて浮気できないね。私と一緒に死んじゃうもんね……これで私は親分の最後の人だからね」
血を流しながら、ニコリと微笑み、姫は言った。
「バカ野郎ッ……」
そう言って、姫の横に倒れ込んだ親分は、心底幸せそうな笑顔を浮かべながら、二人は息を引き取った。
並んで横たわる、夕日に照らされる二人の遺体は、お互いの手を強く握りあっていた。
「皮剥いでくる」
そう言って隠し刀を取りだし、歩き出した杉本の後ろで、私たちはみんなで眉間に眉を寄せていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おほしさま - ぴーなっつさん» わぁ〜！ありがとうございます！！！私も自分の書く夢主ちゃん好きなので、そう言って貰えるととっても嬉しいです！！*.(*´͈ ˘ `͈*).* 尾形オチ！なるほどです！参考にさせて頂きますね！ありがとうございます！！ (2月15日 0時) (
レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつ - 夢主さんの性格がめっちゃ好みで最高です！このまま尾形落ちが個人的には最高です、、 (2月14日 22時) (レス) @page50 id: e98b8983e0 (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - るるるさん» いえいえ、気遣ってくださりありがとうございます^^ (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - そしてオチへの意見ですが、私はまったく気にしません！むしろ意見をいただけて嬉しく思います^^でも、他の方の作者さんがどう考えるかは分からないので、なるべく控えるようにした方がいいかもしれませんね！注意してくださった方、ありがとうございますm(_ _)m (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
おほしさま - コメント急に増えてて驚きですΣ( ˙꒳˙ )尾形、鯉登、月島オチですね！！わ〜迷っちゃうなぁ(*´ω｀*) (2月14日 19時) (レス) id: 4b9eb9562c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おほしさま | 作成日時：2024年1月22日 2時
