誰の行方ゴールデンカムイ夢小説弍 (ページ24)

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真か偽かページ24

「脱獄王？なんだ？それは」

何も知らないキロランケが発した問。

まあ、疑問に思うのも無理ないか。

私、杉本、白石が意見を交換し合うように顔を見合わせた。

「白石は網走監獄を脱獄してきた刺青の囚人だ」

白石がほうけた顔をしている。

とんでもない間抜けズラだが、そうなる気持ちも分からんでもない。実際、私も面を食らっている。

「⁈こいつがあの？」

だが杉本の言葉に誰よりも驚いたのはキロランケのようだった。

ここまで言ってしまったのだ。
変に勘繰られるほうが面倒だろう。

「百聞は一見にしかず。見せてやったらどうだ？白石」

私が少々からかうように口角をあげて言うと白石は

「他人事だと思って……」

と文句を言いながらも服をはだけさせていく。

「なるほど……」

刺青を前にしたキロランケは白石の肩に手を当て、呟く。

「剥がせというわけか……」

「！！」

白石が冷汗を垂らし体を震わせた。

その様子をアシㇼパは不安げに見つめている。