誰の行方ゴールデンカムイ夢小説弍 (ページ13)

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「あ、そうだ。そういえば黒木ちゃんって谷垣って男知ってる？」

聞きなれた名前だった。

「谷垣なら面識がある。一等卒の中でも真面目なやつで、何かと関わることが多かったな」

尾形と宇佐美ほどでは無いが。

内心付け足しながら答えた。

「確か、あいつも鶴見中尉の命令でこの辺りに来ているはずだな。情報集めと尾形の情報から不死身探しも兼ねて。会ったのか？」

まあ、名前を知っているのはそういう事なんだろう。
向かった奴らが軍を出てから割と日数がたっている。
玉井伍長と、名前は知らんが後二人兵士が戻っていない。

……殺されたか。

「今あいつはアシㇼパさんのコタンにいる」

「！谷垣もこちらに入ったのか？」

驚きでつい声が大きくなってしまった。

「そんなに以外か？」

「そりゃな。あいつは最後まで鶴見中尉の側に着くと思ってたぜ。なんでそんなことになったんだ？」

それから道中、これまでの出来事を杉本達から教わった。

二瓶鉄造も殺られていたか。
よくあの大物を三人だけで仕留められたものだ。

まあとどめを刺したのはアシㇼパが育てたオオカミだったそうだが。

ちょっと会ってみたかったな。

オオカミ、レタラの話をする時のアシㇼパの瞳が、いつにも増して輝いていたものだから、和むと同時に少し妬ましく思ってしまった。

そしてそんな自分がまた少し嫌いになった。