誰の行方ゴールデンカムイ夢小説弍 (ページ1)

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再会2 ページ1

自分の息の吐く音が、私の鼓膜を支配する。

そのせいで、背後から迫ってくるもう一人の兵士に気がつくことが出来なかった。

「おァァーー！」

「——、」

　死ぬ。

バーンッ

そう思った瞬間、また私の鼓膜を銃声が揺らした。

だが今度はその弾は私ではなく、私に迫りきていた兵士へと放たれたものだった。

どさりと倒れる兵士の後ろには、見慣れた顔の男が立っていた。

「……尾形」

そう私が呟くと、尾形はにやりと笑う。

「お前も逃げてきたのか」

そう言いながらこちらに近づいてくる。
私は痛みに耐えながら、呼吸の合間を縫って答える。

「違、う。はぁっ、私は、お前の監視という名目でっ、鶴見中尉に逃がされた」

「俺を殺すのか？」

「出来るわけ、ねぇだろ。」

冷や汗が止まらない。
打たれた箇所が火にあぶられているように熱い。