6.［失くしたもの。紋章の暴走と復活］ ページ35
side……Mf
急に暗闇の中に現れた衝撃を受けては起こる低い地響き。
分厚い物の割れる音、細かい瓦礫が弾けて落ちる音、固体が空を切る普段は気にも止めないような音や、パキパキといった空気の割れる音まで聴こえてきて、僕は背中越しに走る微動と共に瞼を開けた。
ぼんやりとした視界に日が差し込んで眩しいのに、それを遮る人影のおかげでそこまで目にダメージは無くて済んだ。
「まふくんっ！！天月、まふくん起きたで！」
「え…っ！まふくん！？大丈夫！？」
「……んん"、」
坂田の燃えるよう赤い瞳が、逆光で暗くなっているのせいで主張されている。ゆらゆらと触れる天月の瞳は水分量が多くて、まるで光を反射する水面のようで。2人は覗き込むように僕を見ていた。
「あ、3人共起きてたのかよ」
少しずつピントの合っていく目の前を待たずに座り起き上がっていると、そこに頭から血を流すうらたさんがやって来て…………って…！？
「う、うらたさん！？どうしたのその傷！しかも何で此処に」
「いやいや！傷だらけじゃん！！」
「何無理してんねん！自分の心配せな！」
「3重バズーカは脳に響く……」
「まぁそうは言っても僕たちも傷だらけだけど、…………？」
人のこと言えないなーなんて笑おうとして、痛む筈の右手で頭を触る。
……あれ？
遂に痛覚が無くなったのだろうか？
叩きつけられた背中を触る。
…………あれ？
腕を見て、顔を触って、やっと僕はその事に気がついた。
「傷が……治ってる」
「今気づいたの！？」
治癒魔法……ということは、まさかAが？
うらたさんと一緒に戻ってきたってこと？
躊躇いがちに立ち上がってみると、自分想像よりもずっと軽い身体。
「A、は……？」
そう、口にした途端に……気づいた
立ち上がってから、立ち上がったから、気づいた
辺りを見渡すまでもなく分かる現状と、理解らない状況。
僕はその光景を純粋に恐ろしいと思った。
……それは、まだ夢の中なのかと疑う程に。
ドス___ｯｯ
■「グ……ｯ」
□「ア"ア"ア"ア"ア"____ｯｯ！！」
見えているかも定かじゃない純白の瞳と、闇の中を這いずり回る黒の瞳は先程まで僕達が苦戦していた2人を圧倒していた、何の表情もないのに涙の跡がある、よく知った姿見
それが誰かなどと訊くまでもない筈の人物を。
「あれ、A……な、の…？」
僕の言葉に3人は小さく頷いた。
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キツネ(プロフ) - や、ヤバい。しらす(。∀ °)で話が何も入ってこねぇ！ていうかそこで爆笑したw (2019年5月12日 23時) (
レス) id: f12a239c64 (このIDを非表示/違反報告)
ばけモノ。(プロフ) - 赤りんごさん» そう言っていただけて嬉しいです！移行したパート3の方もよろしくお願い致します！ (2018年8月27日 21時) (レス) id: edcac17eb5 (このIDを非表示/違反報告)
赤りんご(プロフ) - ばけモノ。さん» いやいや、全然大丈夫です！この小説大好きです！更新楽しみにしてます！ (2018年8月27日 21時) (レス) id: d52f074cb8 (このIDを非表示/違反報告)
ばけモノ。(プロフ) - 倖穂さん» 可愛いイラストをありがとうございました！まだ1話しかないですが移行致しましたのでそちらの方もよろしくお願いしますね！(´∀｀) (2018年8月27日 21時) (レス) id: edcac17eb5 (このIDを非表示/違反報告)
ばけモノ。(プロフ) - 赤りんごさん» 凄く嬉しいです！とても可愛いイラストをありがとうございましたぁぁ！！文字数の関係で本作には感想を書けませんでした、…すみません……。 (2018年8月27日 21時) (レス) id: edcac17eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばけモノ。 x他1人 | 作成日時：2018年7月19日 23時
