Platonic Love:tn ページ26
sideーtn
「う〜、髪まとまんない…」
「今結ったるから…ほら、後ろ向きや」
早めに迎えに来ているのにいつもギリギリの時間に家を出る。手触りのいい柔らかな黒髪を結い上げながらため息をつく
目の前でカーディガンのボタンを留める彼女のるりちゃんは、訳あって親元を離れて一人暮らししている。故に毎朝のように俺が迎えに来ては面倒を見ている
何度入っても女の子の部屋というのは慣れない、せめて自分で起きてくれ…そう願っても、彼女は「トントンが来てくれるから」と返すばかり
「それでね、って、何してるの？」
「生徒会の仕事」
「え、見せて見せて！」
「生徒会の仕事や言うとるやろ！見せられるか！」
「けちー！」
機嫌を損ねないように空いた左手で髪を撫でれば直ぐに笑顔が戻る。こう見えても俺たちは恋人関係ではない、ただの友達、ではないか
幼なじみとも違う、ある種の信頼関係なのかもしれない。兎にも角にも今日も今日とて手帳を開く俺の隣をAちゃんは付かず離れずの距離で歩いている
「え！？2人って付き合っとらんの！？」
「そうだよ〜、私はトントンのこと好きなんだけどさ、この人ぜーんぜん好きって言ってくれないの！」
女の子に目がない大先生とやたら俺に引っ付いてくるAちゃんが集まる場所、それは俺の席。右手に持っていたペンで隣に座る彼女を小突くと大袈裟なまでにリアクションを取る
大先生も大先生で変な目線送んなや、ほんまに付き合っとらんわ
「こんな堅物が相手だとAちゃんも大変やろ」
「誰が堅物やおい」
「そうだよ！トントンにだって可愛いとこあるんだから！」
AちゃんもAちゃんでそんな対抗せんでええわ、呆れたように2人の会話を聞いていると、Aちゃんがでもね、と続けた
「これは純粋な好意なんだよ、純愛！プラトニックラブ！ね！」
その言葉に滑らせていたペンが止まる。
純愛、な。ほんまにそうやったらええけどな、
続く
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夜空。(プロフ) - あのー！恋物語を見たいのですが検索しても、作者ページを見ても見れなくてどうすればいいですか？！ (2021年11月21日 13時) (
レス) @page17 id: ec02066096 (このIDを非表示/違反報告)
fu-ka - osのつづき、ありますか?? (2021年9月11日 19時) (レス) id: bf9a84df86 (このIDを非表示/違反報告)
fu-ka - こっちでも感想失礼します!! rbrのSucre Doll、ほんともぉぉっ!!!ってなりました(語彙力ww) しかも、絵がちょーーーかわいい!!! 逝ったわー。。。w (2021年7月5日 23時) (レス) id: bf9a84df86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2021年6月6日 22時
