Salt boy # ｿ ﾙ ﾄ ﾎﾞｰ ｲ ４

春の勉強 - 5 - ページ10

『 やっぱりおっきい... 』






１人でこんな大きくて綺麗なマンションに



住めるなんて羨ましいなあ...。






「 行くよ 」






『 あっ、



はいはい 』






しかもオートロック式。






初めてここに来た時、



驚いたよね。






しかも結構 高い階に住んでるから



景色も最高なんだよね！






そう思いながら家に上がらせてもらった私。






『 おじゃましまーす 』






部屋に入ってすぐ、



机にプリントをばさっと置いた佐野。






「 それやろ 」






...ん？






ナニコレ。






「 松さんが英語の特別プリントあげるって 」






いらないし！！！！






「 しかも提出しろって 」






『 やだ 』






すると佐野の動きが一瞬止まり、



「 は？ 」



と言った。






いやいや、



「 は？ 」



じゃなくて...、



何そんな簡単に受け取ってんの。






「 ダンスやめさせるぞ



って脅されたんだからやるしかない。」






いやいやいやいや



松さんどんだけ権力持ってんの！？






なに、



ここら辺のダンス教室



全部取り仕切ってるの！？






「 まあ冗談だろうけど



一応やろ 」






あ、



冗談だって事は分かってたんだ。






「 でもやるならさあ...、



ゲームっぽく楽しくやりたいよな 」






何か企んでるあの笑顔...、



他人から見たら



いつも同じ笑顔かもしれないけど



私には分かる、



この笑顔は " 悪魔の笑顔 " 。

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