Salt boy # ｿ ﾙ ﾄ ﾎﾞｰ ｲ ４

春の勉強 - 6 - ページ11

恐ろしい悪魔の笑顔。






ドキドキする。






恐怖のドキドキと恋愛のドキドキ。






比率で言うと、



9 : 1






うん、



ほぼ恐怖。






『 この英語のプリントを



ゲームっぽく楽しく、



って...どうやって？ 』






「 んー......



あ、



すっげえ良い事 思いついた 」






『 ？ 』






「 プリント５枚あるじゃん？ 」






『 うん 』






「 １枚解いたら



答え合わせして



正解数が多かった方が



少なかった方に何か命令できる 」






『 やだ！



佐野に負けそうだから嫌だ！』






負けたら何を命令されるか分からない。






「 安心しろって。



俺もお前も成績ほぼ同じだったし。 」






...同じだからこそ負けそうなんじゃん！！






私がそんな事を思ってるなんて知らずに



佐野は教科書とか出して



プリントを解き始めたし...！






『 ちょっと待って。



私にも教科書とか貸し 「 これは俺の。



だから貸しませーん。」






うわー...



全力で勝とうとしてるよ...。






どうしよ〜。






「 ...しょうがないから



１冊だけ貸してあげる。」






佐野はそう言って１冊渡してくれた。






でもこれ...






『 これ数学の教科書じゃん！！



しかも中学生の！！ 』






「 あれ？



ほんとだー 」






佐野はニヤニヤした顔を向けながら言った。






「 英語の教材はあと全部 学校にあるから



... 教科書無しでがんばれっ！ 」

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