昼飯にチャーハン作れるやつは有能 ページ12
『この写真を見てくれ』
そう言って一人の女性の写真を出す。
「！ これって...」
そう言って相手は目を見開く。
『？ 見覚えがあるのか』
「ちょっと知り合いで...なんでこの人を？」
その疑問から、話の核心に入っていく。
『財団の調べによるものだ。本人は気づいているかどうかわからないが、スタンド使いである可能性が高い』
手に持っていた資料を雑に置いて話を進めた。
『気になるのは、その能力だ。この世のだれも彼女のスタンドの姿かたちを見たことが無いらしい。』
『特に注意する必要も無いかもしれないが、一応探りを入れておいてくれ。仗助』
「了解っス、承太郎さん」
書類の御星守Aの名前を見つめていた。
・
『怖かった...結局コーヒー一口しか飲んでないし』
なんかもう家に帰っちゃおうかしら。
近くにあったベンチに腰掛けて辺りを見渡す。
『？ ...あれって』
遠くの方に見覚えのある人影が見えたので近寄ってみることにした。
『岸辺さん？』
そこには買い物袋を提げた岸辺露伴がいた。
『仕事帰り...では無いですよね』
「ああ。実は最近金欠でね、自炊でもして節約しようと思ったんだが...」
『ちなみにお金はなにに』
「仕事だ」
曇りなき眼で即答する。
「君はもう昼は食べたのか？」
『いえ、それがまだ...』
「ならちょうどいいじゃあないか、良ければうちに来ないかい？」
『え？』
・
てなわけで今は岸辺宅にいます。お料理してます。
あの人。かなりの審美眼があるようで、家にあるものはどれも価値の高いもののようだった。
本棚に並んだ本も中々マニアックなものが多いような気がする。
なんて現を抜かしている間に出来た炒飯を机に運んだ。
『いただきます』
と、スプーンを手に取る。
パッと岸部さんの方を見たが、どうやら私の料理は彼の口に合っていたみたいで、次々口に炒飯を運んでいる。
口の中の炒飯をゴクンと飲み込んでから彼は話し始めた。
「ところでずっと気になってたんだが、君のその左目。生まれつきか？」
『えっと、そうだな...この世の理すべてが見える、なんて。信じたいなら勝手にすればいいですけど』
「ふん...ところで、折角だし手伝ってほしいことがあるんだ」
『え、』
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作者名：むぎのくろた | 作成日時：2021年12月27日 2時
