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＊
例えばもし、なんて世界線は幾つもある
その中で一番望むのは
自分が堅気の人間で、アヤと幸せに暮らせたらとか
アヤも同様に裏社会の存在だったらとか
そういうものではなく
ただ一つ
アヤ自身が、自分を受け入れてくれたら…
という世界線だった
＊
ショッピ
「…………」
なんとなく、腹が立っていた
何に対してかと言われたら
確実にその日に出会った取引相手が遅刻した割に自分の態度を改めることない…
実力もない馬鹿だったからか
今殺すのは愚策といえど、イライラしていた
だからか
アンプルをブッ刺した誰かさんの植木鉢に
買って冷め切った珈琲をかけて舌打ちをしていたあの日
ショッピ
「あー…」
びっくりしたような顔で此方を見る女性が一人いて…
口止めはどうしようかと考えた時
寄ってきた彼女は植木鉢の下の皿に溜まった珈琲を流して、植木鉢の様子を確認し
そのまま元に戻した彼女は此方を向いた
「栄養補給ありがとうございます」
ショッピ
「……は」
え、植物って珈琲かけても育つんか
いやでも普通怒るやろ
待て、珈琲で育つんなら世の人間もっと珈琲使うやろ
「っ、ふふ…
嘘です、してやったり」
ショッピ
「な…」
「お兄さん、コーヒー豆のかすは栄養ってか…肥料の一部にされることありますけどね
流石に飲料になった方はなかなかならないんですよ」
いやせやろな、と
一瞬焦った気持ちが落ち着きつつ
ホンマにこの人なんやねんと、若干睨んでみるが
杞憂もいいところ
すぐに毒気を抜かれた
「ホットじゃないなら挽回の余地あり
今回は許してあげます」
ショッピ
「………はぁ」
「え、ちゃんと罪だと思ってます？
普通に犯罪っちゃ犯罪ですからね？」
ぷりぷり怒った素振りをした姿は
その手で生きる自分からしたら可愛いもので
器の広さが異常じゃないかと思う彼女に
いつの間にかするりと心の内を蝕まれていた
それに気付いたのは
翌日、仕事も無いしと適当な理由で
彼女の育てるプランターの前でホットコーヒーを片手に
彼女の姿を無意味に待っていて
それについて、ふと疑問を感じた時だった
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がくさん(プロフ) - 完結おめでとうございます！久しぶりにめちゃくちゃいい作品に出会えました！素晴らしい作品をありがとうございました！主様のますますのご活躍をお祈りいたします。 (2022年7月26日 19時) (
レス) id: 1127a29588 (このIDを非表示/違反報告)
小夏(プロフ) - 完結おめでとうございます！私なんかの語彙力では表せないほど、とても良かったです！次回の作品も読ませていただきます！これからも頑張ってください！ (2022年7月25日 11時) (レス) @page46 id: 86566a2cb2 (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ*(プロフ) - 完結おめでとうございます！もう更新されるたびに悶えながら読ませていただいてました。主様の主役たちの設定や愛し方、書き方などがもう本当に大好きです！これからも頑張ってください！！ (2022年7月25日 1時) (レス) @page46 id: 789bc89d04 (このIDを非表示/違反報告)
リウ-Lilium Snowf-(プロフ) - 夢主と外資系はどこで出会ったとか、どういう経緯で知り合ったとかって今後書かれますか?イマイチ把握出来なかったのでいつか読めたらと思います。本音を言えば部長がどうして夢主を選んだのかとかも知りたいです。 (2022年7月23日 8時) (レス) @page1 id: e6e5ff575a (このIDを非表示/違反報告)
音ぅ(プロフ) - 新作待ってました！！一話目でゾワって来るような感覚がして本当に読む手が止まらなかったです！更新ゆっくり待ってます。 (2022年7月9日 18時) (レス) id: 5edc641ad4 (このIDを非表示/違反報告)
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